※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。
スウェプト・アウェイ
(Swept Away)
作品データ
2002年|アメリカ|冒険・ロマンティック・コメディ
監督:ガイ・リッチー
出演:マドンナ,アドリアーノ・ジャンニーニ,ブルース・グリーンウッド,ジーン・トリプルホーン,エリザベス・バンクス
超金持ち奥様が無人島で立場逆転して恋に落ちる話
億万長者の妻アンバーは、クルーズ中に甲板員ジュゼッペを見下してばかり。ところがトラブルで二人きりで無人島に流れ着き、状況は一変。生きる力を持つジュゼッペが主導権を握り、支配と服従が逆転した関係の中で、二人は奇妙な親密さを深めていく。やがて救出されるが、島で芽生えた関係は現実世界ではうまくいかず、後味の残る結末へ進んでいく。
ざっくり時系列
イタリアからギリシャへの豪華クルーズに参加
↓
アンバーが甲板員ジュゼッペを執拗に侮辱
↓
冗談半分でディンギーに乗り、トラブル続出
↓
燃料切れと事故で無人島に漂着
↓
サバイバル生活でジュゼッペが主導権を握る
↓
二人の関係が支配と服従の形で変化
↓
互いに強く惹かれ合う
↓
救助の船を見つけるも、アンバーは助かるのを避ける
↓
最終的に救出され、元の生活へ
↓
ジュゼッペの手紙はアンバーに届かず、夫トニーに止められる
物語の主要人物
・アンバー・レイトン(マドンナ)
億万長者の妻で、裕福で気位の高い社交界の名士
・ジュゼッペ・エスポジート(アドリアーノ・ジャンニーニ)
クルーズ船の甲板員で、無人島では生存能力を発揮する
・トニー・レイトン(ブルース・グリーンウッド)
アンバーの夫で、絶大な財力と影響力を持つ
金と傲慢さを積み込んだクルーズの始まり
物語は、アンバーが当然のように特権階級として振る舞う豪華クルーズから始まる。彼女は周囲の人間、とくに雇われている立場のジュゼッペに対して、遠慮なく侮辱を浴びせる。ここでは、社会的地位と金がすべてを決めている世界が、かなり露骨に描かれている。
無人島でひっくり返る力関係
ディンギーでの移動中の事故によって、二人は文明から完全に切り離される。食料も安全もない島で頼れるのは、サバイバルの知識を持つジュゼッペだけ。ここで一気に立場が逆転し、アンバーは怯え、従う側へと変わっていく。命を握る側と握られる側、その関係性が二人の距離を急速に縮めていく。
島でしか成立しなかった関係の結末
孤立した環境の中で、アンバーはこれまでにない幸福を感じるようになる。助けの船を見つけても隠れてしまうほど、その時間を失いたくなくなる。しかし現実世界に戻った途端、島での関係は成立しなくなる。ジュゼッペの想いは届かず、裏では夫トニーの力が働いていたことが明かされ、二人は完全に引き離される。
この映画のポイント
・極端な立場逆転を軸にした関係性の変化
・文明と自然で価値観が真逆になる構造
・恋愛としても権力劇としても読める展開
・救出後に一気に現実が重くのしかかるラスト
たぶんこんな映画
豪華でうるさい世界から突然切り離されて、裸の人間関係だけが残る話。笑えるようで、見ているうちにちょっと居心地が悪くなって、最後に現実の冷たさが静かに刺さる。軽そうに始まって、意外と引っかかる余韻を残すタイプの一本。

コメント