※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。
ジェファソン・イン・パリ/若き大統領の恋
(Jefferson in Paris)
作品データ
1995年|アメリカ/フランス|歴史ドラマ
監督:ジェームズ・アイヴォリー
出演:ニック・ノルティ、グレタ・スカッキ、タンディ・ニュートン、グウィネス・パルトロー ほか
未来の大統領が、革命前夜のパリで理想と感情に揺れる話
まだ大統領になる前のトーマス・ジェファソンは、外交官としてパリに滞在していた。自由や平等を語りながら、現実の政治、恋愛、身分制度の矛盾に直面する日々。理想を掲げるほど、私生活は複雑になっていき、ジェファソンは選び続けることになる。
物語の主要人物
・トマス・ジェファソン(ニック・ノルティ)
後にアメリカ合衆国大統領となる政治家。パリで理想と現実の狭間に立つ。
・マリア・コズウェイ(グレタ・スカッキ)
芸術家で知的な女性。ジェファソンと惹かれ合う。
・サリー・ヘミングス(タンディ・ニュートン)
ジェファソンに仕える若い女性。彼の私生活に深く関わっていく。
・パッツィ・ジェファソン(グウィネス・パルトロー)
ジェファソンの娘。父と共にパリで暮らす。
・ラファイエット(ランベール・ウィルソン)
フランス側の重要人物。時代の空気を象徴する存在。
革命前夜のパリと、外交官ジェファソン
18世紀後半のパリ。トーマス・ジェファソンはアメリカの外交官としてフランスに滞在している。街は知識人や芸術家でにぎわい、革命の気配が静かに広がっていた。ジェファソンはその渦中で、自由や共和制について語り合いながら日々を過ごす。
マリアとの出会いと、理想的な恋
芸術家マリア・コズウェイとの出会いは、ジェファソンにとって刺激的だった。知性と感性が響き合い、二人は急速に距離を縮める。思想や芸術を語る時間は、彼にとって心を解放できる貴重なひとときだった。
もう一つの関係と、見えない立場
一方で、ジェファソンの身近にはサリー・ヘミングスがいる。共に暮らす中で関係は変化し、感情は整理できない形で積み重なっていく。自由を語る立場にありながら、身分や立場の違いが、彼自身の言葉を試すように突きつけられる。
政治と感情が絡み合う時間
パリでの生活は、恋愛だけでなく政治的判断にも影響を与えていく。革命前夜の緊張感の中で、ジェファソンは理想をどう守り、どこで折り合いをつけるのかを考え続ける。公の顔と私の顔、その両方が揺れ動く。
この映画のポイント
・大統領になる前のジェファソンを描く視点
・革命前夜のパリの空気感
・政治思想と私生活が同時進行する構成
・恋愛が人物像を立体的にする描写
たぶんこんな映画
歴史の大きな流れより、人の迷いが前に出てくるタイプ。豪華な衣装や街並みの中で、登場人物たちはずっと考え込んでいる。理想を掲げることの難しさと、人間くささが静かに染みてくる、落ち着いたテンポの一本。

コメント