※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。
ハスラー
(The Hustler)
作品データ
1961年|アメリカ|ドラマ
監督:ロバート・ロッセン
出演:ポール・ニューマン, ジャッキー・グリーソン, パイパー・ローリー, ジョージ・C・スコット ほか
最強だと信じてた男が、心を削りながら勝負の意味を知る話
若きビリヤード勝負師エディは、自分こそが一番だと信じて伝説的プレイヤーに挑む。だが勝負は技術だけじゃ決まらず、精神力と人間性まで根こそぎ試される。勝つために何を失い、何を背負ったのか。その末にエディが辿り着く場所までを描く。
ざっくり時系列
エディが最強を自称する
↓
ミネソタ・ファッツに挑戦
↓
長時間の勝負で精神的に崩れる
↓
サラと出会い同棲する
↓
賭博師バートと再会
↓
資金集めで無理な勝負を重ねる
↓
指を折られ、どん底に落ちる
↓
バートと組んで再起
↓
サラを失う
↓
ファッツと再戦し決着
物語の主要人物
・エディ・フェルソン(ポール・ニューマン)
自分を最強だと信じる若きハスラー
・ミネソタ・ファッツ(ジャッキー・グリーソン)
15年間無敗の伝説的ビリヤードプレイヤー
・サラ・パッカード(パイパー・ローリー)
傷ついたエディに寄り添う女性
・バート・ゴードン(ジョージ・C・スコット)
冷酷な賭博師。エディを利用し続ける
最強を証明するための無謀な挑戦
“ファースト・エディ”と呼ばれる若き勝負師エディは、自分の腕を証明するため、15年間不敗のミネソタ・ファッツに挑む。序盤は優勢に見えたが、昼夜を越える死闘の中で集中力と精神力が削られ、エディは完敗する。技術ではなく、心の差を突きつけられる瞬間だった。
愛と逃避の時間
傷心のエディを救ったのがサラだった。二人は惹かれ合い、同棲を始める。勝負の世界から少し距離を置き、普通の生活に触れる時間。でもエディの中から「勝ちたい」という執念は消えず、再び賭博の世界へ引き戻されていく。
勝つために壊れていく
再起をかけて勝負を続けるエディは、無理な賭博で指を折られ、さらにバートの管理下に入る。金のため、勝利のため、精神も人間関係も削られていく中で、サラはエディを止めようとするが、彼は耳を貸さない。やがて取り返しのつかない悲劇が起こる。
勝利の先に残るもの
全てを失ったエディは、ルイビルで得た金を元手にファッツと再戦する。今度は勝ち続け、ついに完全勝利を収める。しかし勝利の後、エディは気づく。人を道具として扱い、感情を持たないバートこそが、本当の意味での負け犬だということに。エディは金も後援者も拒み、静かにその場を去る。
この映画のポイント
・ビリヤード勝負が心理戦として描かれる
・勝利と破滅がほぼ同義で進んでいく構成
・ポール・ニューマンの存在感が圧倒的
・勝つことの代償が最後まで重く残る
たぶんこんな映画
スポ根や成功物語とは真逆。勝てば勝つほど、人として何かを失っていく感じがずっと続く。見終わったあと、勝負に勝つって何なんだろう、と静かに考えさせられる一本。

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