※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。
リトル・オデッサ
(Little Odessa)
作品データ
1994年|アメリカ|犯罪ドラマ
監督:ジェームズ・グレイ
出演:ティム・ロス, エドワード・ファーロング, モイラ・ケリー, マクシミリアン・シェル, ヴァネッサ・レッドグレイヴ ほか
家に帰れない殺し屋が、家族ごと全部失っていく話
ブルックリンのロシア系ユダヤ人社会で生きる殺し屋ジョシュアが、仕事で故郷に戻ったことで、疎遠だった家族と再び向き合わされる。再会は救いにはならず、仕事、家族、過去が絡み合って、弟や恋人まで巻き込んで取り返しのつかない結末へ進んでいく。
ざっくり時系列
殺し屋として仕事を続ける
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仕事でブライトンビーチに戻る
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弟ルーベンに見つかる
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家族との再接触が始まる
↓
仕事のミスでマフィアの怒りを買う
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母と再会し、家族行事に参加する
↓
宝石商を殺害、弟が現場を目撃
↓
父と衝突し、家族が壊れる
↓
恋人アラが巻き込まれる
↓
弟と恋人を失い、全てが終わる
物語の主要人物
・ジョシュア・シャピラ(ティム・ロス)
ロシア系ユダヤ人マフィアの殺し屋。家族と距離を置いて生きている
・ルーベン・シャピラ(エドワード・ファーロング)
ジョシュアの弟。兄に憧れと恐怖を抱いている
・アルカディ・シャピラ(マクシミリアン・シェル)
厳格な父親。家族と信仰を重視する
・イリーナ・シャピラ(ヴァネッサ・レッドグレイヴ)
末期の病を患う母親。過去と家族をつなぐ存在
・アラ・シュスターヴィッチ(モイラ・ケリー)
ジョシュアの元恋人。再会によって悲劇に巻き込まれる
故郷ブライトンビーチに戻ってしまった
ジョシュアは仕事でブライトンビーチに戻る。ここはかつて家族と暮らしていた場所で、「リトル・オデッサ」と呼ばれるロシア系コミュニティ。そこで弟ルーベンに見つかり、忘れたはずの家族との距離が一気に縮まってしまう。
家族と仕事が正面衝突する
仕事では宝石商の殺害を命じられ、身バレを避けるために衝動的な行動を取ったことで、ボスの怒りを買う。一方で家族と再会し、母と向き合い、父とは激しく対立する。家族に近づくほど、殺し屋という立場がはっきり浮き彫りになっていく。
全部が取り返しのつかない方向へ転がる
宝石商殺害を弟が目撃し、父との衝突、母の死、マフィアの追跡が重なる。逃げ場を失ったジョシュアの周囲で、恋人アラと弟ルーベンが次々と命を落とす。最後に残ったのは、家族も居場所も失ったジョシュアだけだった。
この映画のポイント
・監督デビュー作とは思えないほど重い家族ドラマ
・犯罪映画なのに、中心にあるのは家族の断絶
・ブライトンビーチという閉じたコミュニティの空気
・静かなシーンほどダメージが大きい展開
たぶんこんな映画
派手な銃撃戦より、じわじわ気まずくなる会話が多い。帰れない場所に戻ってしまった人間が、何を選んでも失っていく感じ。寒くて重くて、最後まで静かに胸に残るタイプの一本。

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