ブッチャー・ボーイ|ざっくり時系列

※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。




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ブッチャー・ボーイ
(The Butcher Boy)

作品データ
1997年|アイルランド|ドラマ
監督:ニール・ジョーダン
出演:イーモン・オーウェンズ, スティーブン・レイ, フィオナ・ショー, アンドリュー・フラートン, ブレンダン・グリーソン, イアン・ハート ほか

少年が、現実から逃げるために空想へ沈んでいく話

1960年代のアイルランドの小さな町。
12歳のフランシーは、家庭の崩壊と町の息苦しさから逃げるように、頭の中の世界へ潜り込んでいく。
最初は無邪気な想像だったものが、少しずつ現実と混ざり合い、やがて取り返しのつかない行動へと変わっていく。
これは「壊れていく過程」を、子どもの目線のまま描き切る映画。

ざっくり時系列

小さな町でフランシーが暮らしている

母親の精神状態が不安定になる

母親が亡くなり、父と二人きりになる

親友ジョーとの関係が変わり始める

トラブルを起こして少年院に送られる

さらに孤立が深まる

父も亡くなり、完全に一人になる

空想と現実の境界が崩れていく

物語の主要人物

・フランシー・ブレイディ(イーモン・オーウェンズ)
 想像力の強い12歳の少年

・ベニー・ブレイディ(スティーブン・レイ)
 アルコール依存症の父親

・ブレイディ夫人(アイスリング・オサリバン)
 精神的に不安定な母親

・ジョー・パーセル(アラン・ボイル)
 フランシーの親友

・フィリップ・ニュージェント(アンドリュー・フラートン)
 フランシーと対立する少年

・ニュージェント夫人(フィオナ・ショー)
 フランシーの敵意の対象となる女性

子ども時代の遊びと、不穏な家庭

フランシーは親友ジョーと、ギャングごっこや空想話に夢中になる。
でも家に帰ると、母は不安定で、父は酒に溺れている。
子どもらしい日常と、壊れかけた家庭が同時に進行していく。

居場所が、少しずつ消えていく

学校、家、友だち。
どれもフランシーを受け止めきれなくなっていく。
少年院での出来事や、帰ってきた後の町の変化が、彼をさらに追い詰める。
頼れる大人は、ほとんどいない。

空想が現実を飲み込む瞬間

父を失い、完全に一人になったフランシーは、現実と空想の区別を失っていく。
彼の頭の中では、世界は敵と味方に分かれ、行動はどんどん過激になる。
町は静かなまま、取り返しのつかない出来事が起きていく。

この映画のポイント

・子どもの視点に張り付いた語り
・ポップで不穏な映像表現
・現実と空想が混ざる演出
・主演イーモン・オーウェンズの強烈さ
・ニール・ジョーダンらしい残酷さと詩的さ

たぶんこんな映画

明るい色や音楽なのに、ずっと落ち着かない。
怖さは急に来るというより、気づいたら手遅れになってる感じ。
観終わると、少年の世界に置き去りにされたような気分になる。
軽い気持ちでは見られないけど、強烈に残る一本。

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