※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。

ザ・キラー
(The Killer)
作品データ
2023年|アメリカ|アクション・スリラー
監督:デヴィッド・フィンチャー
出演:マイケル・ファスベンダー, ティルダ・スウィントン, チャールズ・パーネル, ケリー・オマリー, ソフィー・シャーロット ほか
完璧主義の殺し屋が、たった一発の失敗から世界を巡る話
淡々と準備し、淡々と撃つはずだった仕事が外れる。
そこから歯車が狂い、ルール重視の殺し屋は自分の掟を一つずつ破っていく。
感情を排したつもりの男が、復讐という私事に巻き込まれていく物語。
ざっくり時系列
パリで狙撃を準備する
↓
誤射して任務に失敗する
↓
追跡をかわしてアメリカへ逃走
↓
ドミニカの隠れ家が襲撃される
↓
恋人が重傷を負う
↓
関係者を一人ずつ追跡する
↓
ハンドラーを殺害する
↓
実行犯を各地で始末する
↓
依頼主と対峙する
↓
復讐を終えて元の場所に戻る
物語の主要人物
・ザ・キラー(マイケル・ファスベンダー)
徹底した自己管理を信条とするプロの暗殺者
・マグダラ(ソフィー・シャーロット)
キラーの恋人で、事件のきっかけとなる人物
・エディ・ホッジス(チャールズ・パーネル)
仕事を仲介するハンドラー
・エキスパート(ティルダ・スウィントン)
標的となる同業の暗殺者
完璧な準備が、一瞬で崩れる
パリのホテルで、キラーはいつも通り待つ。
呼吸を整え、音楽を聴き、集中を保つ。
だが引き金は外れ、無関係な相手を撃ってしまう。
彼は即座に逃走し、この失敗を「例外」として処理しようとする。
私事を持ち込んだ瞬間から、掟が揺らぐ
隠れ家に戻ったキラーを待っていたのは、恋人への襲撃だった。
ここから彼の行動は変わる。
本来なら関わらないはずの感情を抱え、
関係者を辿って各地を移動し、確実に始末していく。
静かな対話と、無慈悲な結末
標的との対面は、派手な銃撃戦ばかりではない。
食事をし、会話をし、相手の言葉を聞いたうえで引き金を引く。
そして最後に辿り着いた依頼主には、意外な選択を下す。
その判断もまた、彼自身の掟から外れたものだった。
この映画のポイント
・モノローグで語られる徹底した自己管理思想
・派手さを抑えた現実的な暴力描写
・都市を移動しながら進むミニマルな構成
・感情を否定する男が感情に縛られていく皮肉
たぶんこんな映画
静かで淡々としてるのに、ずっと緊張が抜けない。
派手な復讐劇というより、職業倫理が崩れていく過程を眺める感覚。
観終わると「完璧主義って疲れるな…」が残る一本。

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