※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。
パーフェクト・ストーム
(The Perfect Storm)
2000年|アメリカ|災害・ドラマ
監督:ヴォルフガング・ペーターゼン
出演:ジョージ・クルーニー, マーク・ウォールバーグ, ダイアン・レイン, ウィリアム・フィクナー, ジョン・C・ライリー, カレン・アレン, ボブ・ガントン, メアリー・エリザベス・マストラントニオ ほか
最後の一攫千金を狙った漁師たちが、海そのものと対峙する話
不漁続きの漁師たちが、最後の望みをかけて危険な海へ出た結果、自然の力が全部まとめて牙をむく。
これは怪物と戦う話じゃなく、人間の判断と天候と運が噛み合った末の、どうにもならなかった航海の記録。
派手な災害映画に見えて、実際は「引き返さなかった理由」が積み重なっていく物語。
ざっくり時系列
不漁のままアンドレア・ゲイル号が帰港
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船長ビリーが最後の航海を提案
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危険な気象情報を承知で出航
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フレミッシュ・キャップで大量の漁獲に成功
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製氷機が故障し、急いで帰港する必要が生じる
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複数の気象前線とハリケーンが合流
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通信が断たれ、嵐の中で航行不能になる
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巨大な波により船が転覆
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アンドレア・ゲイル号は沈没する
物語の主要人物
・フランク・ウィリアム “ビリー”・タイン・ジュニア(ジョージ・クルーニー)
アンドレア・ゲイル号の船長
・ロバート “ボビー”・シャットフォード(マーク・ウォールバーグ)
経験の浅い若手漁師
・デール “マーフ”・マーフィー(ジョン・C・ライリー)
ベテランの乗組員
・デイビッド “サリー”・サリバン(ウィリアム・フィクナー)
途中参加した乗組員
・クリスティーナ “クリス”・コッター(ダイアン・レイン)
ボビーの恋人
・リンダ・グリーンロー(メアリー・エリザベス・マストラントニオ)
姉妹船ハンナ・ボーデン号の船長
港町から始まる、静かな決断
物語は派手じゃない。
港に戻ってきた船と、不漁への焦り、船主からのプレッシャー。
ビリーがもう一度海に出ようと決めた理由は、英雄的というより現実的で、生活と誇りが入り混じったものだった。
ここでの選択が、あとから全部つながってくる。
海が少しずつ顔を変えていく
前半はわりと淡々と進む。
漁がうまくいき、船内の空気が明るくなる一方で、天候は確実に悪化していく。
通信が乱れ、警告が増え、引き返すべき理由も見えてくるけど、それでも船は進む。
このあたり、嵐が突然来るというより、じわじわ包囲されていく感じが強い。
嵐の中で迎える、避けられなかった結末
複数の気象前線とハリケーンが合流し、海は完全に別物になる。
巨大な波、止まらない浸水、切れる通信。
一度は嵐の目に入り、助かったかのように見えるのも束の間、方向を変えた嵐が再び船を襲う。
最後は、人の力ではどうにもならない状況で、船と運命を共にする選択が描かれる。
この映画のポイント
・実話を元にした容赦のない展開
・自然を敵として描かない描写
・判断の積み重ねが結果につながる構成
・海のスケール感と人間の小ささ
たぶんこんな映画
大音量で嵐が暴れるけど、観終わると静かになる。
誰が悪いとも言い切れないし、誰かが間違えたとも断定できない。
ただ、海に出るという選択が、どういう重さを持っているのかが、ずっと残る一本。

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