U・ボート|ざっくり時系列

※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。




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U・ボート
(原題:Das Boot)

作品データ
1981年|西ドイツ|戦争・ドラマ
監督:ヴォルフガング・ペーターゼン
出演:ユルゲン・プロホノウ, ヘルベルト・グレーネマイヤー, クラウス・ヴェンネマン ほか

若者たちが鋼鉄の棺に乗って帰れなくなる話

第二次世界大戦中、ドイツ潜水艦U-96に乗り込んだ若い乗組員たちが、退屈と恐怖と偶然に振り回されながら大西洋を彷徨う。最初は勢いも冗談もあったのに、爆雷と沈黙と時間がそれを削っていく。任務は続き、帰還は約束されず、最後には「生き残る」以外の目的が消えていく。

ざっくり時系列

売春宿で出航前の夜を過ごす

U-96がラ・ロシェルを出航

退屈な哨戒と新人いじり

英駆逐艦に見つかり爆雷攻撃

嵐の北大西洋を漂流

船団を攻撃し反撃を受ける

定格深度を超える沈下

奇跡的に浮上し帰港

帰還直後に空襲

潜水艦は沈み、艦長も倒れる

物語の主要人物

・艦長(ユルゲン・プロホノウ)
 U-96の指揮官。反ナチスで冷笑的なベテラン。

・ヴェルナー少尉(ヘルベルト・グレーネマイヤー)
 従軍記者。新人の視点で航海を見つめる。

・主任機関士(クラウス・ヴェンネマン)
 機関を任される士官。船の生死を握る存在。

出航前は酒と歌、始まりは軽いノリ

1941年10月、フランスの港町ラ・ロシェル。U-96の乗組員たちは売春宿で騒ぎ、勲章自慢やヒトラーを茶化す演説まで飛び出す。翌朝になると一転、狭く暗い潜水艦に詰め込まれ、ヴェルナーは新人として船内を案内される。ベテランと新人、思想の違い、妙な緊張感がすでに漂っている。

退屈と恐怖が交互にやってくる航海

何日も何も起こらない時間のあと、突然の敵発見。攻撃、失敗、爆雷。嵐に翻弄され、船団を沈めたあとには反撃が待っている。潜水艦は限界深度を超え、機関は壊れ、酸素は減る。沈黙の中で、乗組員たちはただ修理を続けるしかない。

帰ってきた場所で終わる

奇跡的に浮上し、クリスマスイブにラ・ロシェルへ戻るU-96。だが港は安全ではなかった。空襲で仲間が倒れ、潜水艦は破壊される。ヴェルナーは、沈んでいく艦と、その前に立つ艦長の最期を見届けることになる。

この映画のポイント

・潜水艦内部の圧迫感を徹底的に体感させる演出
・戦闘よりも「待つ時間」と「沈黙」が長い構成
・英雄ではなく、普通の兵士として描かれる乗組員
・戦争の高揚と虚しさが同時に進んでいく

たぶんこんな映画

派手な戦争シーンより、息苦しさと疲労がじわじわ残る。観終わると、大きな出来事よりも、狭い通路や機械音、暗闇の記憶が頭に残る。戦争の中に放り込まれた人間の時間を、そのまま体験する感じの一本。

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