さらば、ベルリン|ざっくり時系列

※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。




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さらば、ベルリン
(The Good German)

作品データ
2006年|アメリカ|ネオノワール・犯罪
監督:スティーヴン・ソダーバーグ
出演:ジョージ・クルーニー, ケイト・ブランシェット, トビー・マグワイア ほか

戦争が終わった街で、真実が一番汚れていく話

ナチスが敗れ、街は解放されたはずのベルリン。
でもそこには、勝者の正義と敗者の罪、そして隠された取引が渦巻いている。
元恋人と再会した記者は、殺人事件をきっかけに、
「戦後」という名のグレーゾーンのど真ん中に足を踏み入れていく。

ざっくり時系列

終戦直後のベルリンに記者が戻る

アメリカ兵の死体が川から見つかる

不審な金と失踪者の存在が浮かぶ

元恋人レナと再会する

ナチス科学者を巡る裏の動きが見えてくる

アメリカ側の隠蔽が明らかになる

真実と引き換えに、ある取引が行われる

物語の主要人物

・ジェイク・ガイスマー(ジョージ・クルーニー)
 アメリカ人従軍記者

・レナ・ブラント(ケイト・ブランシェット)
 ベルリンで生き延びてきた女性

・パトリック・タリー(トビー・マグワイア)
 闇市場に関わっていたアメリカ兵

・ミュラー大佐(ボー・ブリッジス)
 占領下ベルリンのアメリカ軍将校

解放されたはずの街で、死体が浮かぶ

第二次大戦が終わり、ベルリンは瓦礫の街になっていた。
記者ジェイクは取材のためこの街に戻り、
川から引き上げられたアメリカ兵の死体を目にする。
ポツダム会談のすぐ近くで起きた殺人。
しかも死体から見つかった金は、占領軍が刷ったものだった。

元恋人との再会が、過去を掘り返す

捜索の中で、ジェイクはかつて愛した女性レナと再会する。
彼女はホロコーストを生き延びるため、
「やらなければならないこと」をしてきたと語る。
その過去は、単なる被害者では済まされない重さを持っていた。

勝者の正義が、罪を塗り替える

事件の裏には、ナチスのロケット科学者をめぐる思惑があった。
アメリカは戦争犯罪を知りながら、
科学技術のために彼らを守ろうとしている。
証言を握る人物は消され、
真実は都合よく整理されていく。

真実より、生き延びることを選ぶ

ジェイクは証拠を手にするが、
それを公にすれば、誰も救われない現実を知る。
最終的に彼が選ぶのは、
完全な正義でも、完全な告発でもない道。
戦争が終わっても、世界はきれいにならないことだけが残る。

この映画のポイント

白黒映像で描かれる、戦後ノワールの空気
善と悪がはっきり分かれない登場人物たち
勝者側の都合も容赦なく描く視点
ロマンスと政治が絡み合う重たい構成

たぶんこんな映画

終戦=ハッピーエンド、とは全然思わせてくれない。
正しさより、現実が優先される世界の話。
観終わると、
「じゃあ正義って何だったんだろう?」
って、しばらく考え込むタイプの一本。

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