トゥリーズ・ラウンジ

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トゥリーズ・ラウンジ

(原題:Trees Lounge)

作品データ
1996年|アメリカ|インディー/ドラマ
監督:スティーヴ・ブシェミ
出演:スティーヴ・ブシェミ、エリザベス・ブラッコ、キャロル・ケイン、アンソニー・ラパリア ほか


何も起きていないようで、ずっと何かが滞っている

地元のバーに集まる顔ぶれは、だいたい同じ。
笑い話も昔話も繰り返しで、時間だけが静かに溜まっていく。
大きな事件は見当たらないのに、胸の奥に引っかかる感じが残る入口。

ゆるっと要約

バーに入り浸るトミーは、仕事も人間関係も中途半端な状態が続いている。
元恋人との距離は微妙なままで、周囲の人たちもそれぞれ問題を抱えている。
日常は淡々と進み、酔っては戻り、また同じ場所に集まる。
決定的な転機が起きるというより、選び損ねた感じが積み重なっていき、
最後も大きく変わるというより、少し位置がずれるようなところに落ち着く。

バーという居場所

タイトルにもなっているバーは、
逃げ場でもあり、居心地の良い檻みたいな場所。
外に出れば何かが変わるかもしれないのに、
中にいる方が楽で、安心もある。

会話は軽くて、
冗談も飛び交うけど、
どこか本音を避けている空気が漂っている。

トミーの距離感

トミーは、
自分が不幸だと大声で主張するタイプではない。
ただ、何をどうしたいかが曖昧なまま、
日々をやり過ごしている。

周りの人に手を差し伸べているようで、
自分自身のことは後回しにしている感じもあって、
そのズレが少しずつ目立ってくる。

近すぎる人間関係

この映画に出てくる人たちは、
みんな距離が近い。
顔を合わせすぎていて、
逆に踏み込めないところがある。

優しさも皮肉も、
同じテーブルの上に並んでいて、
どれが本心なのかは、はっきりしないまま。

ささやかな出来事の重なり

特別なドラマが起きるわけではないけど、
ちょっとした言葉や態度が、
あとから効いてくる。
酔った勢いで言ったこと、
聞き流した一言が、
関係を少しずつ変えていく。

終盤の空気

物語は、
何かをはっきり解決する方向には進まない。
それぞれが、
今いる場所からどうにか折り合いをつけようとする。

前に進んだとも、
止まったままとも言い切れない、
そんな余韻が残る終わり方。

たぶんこんな映画

人生のどん詰まりを描いているようで、
実は日常の延長を切り取っている感じ。
派手さはないけど、
バーの匂いや会話の間が、
妙にリアルに残る。
観終わったあと、
自分の「いつもの場所」を少し考えてしまう映画。

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