ウェイティング・バーバリアンズ 帝国の黄昏

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ウェイティング・バーバリアンズ 帝国の黄昏
(Waiting for the Barbarians)

作品データ
2019年|イタリア・アメリカ|ドラマ
監督:シーロ・ゲーラ
出演:マーク・ライランス、ジョニー・デップ、ロバート・パティンソン ほか

辺境の役人が、帝国のやり方に違和感を覚え始める話

砂漠の端っこみたいな場所で、淡々と任務をこなしてきた役人が、帝国の「正しさ」に少しずつ引っかかりを感じていく流れ。大事件が起こるというより、静かな日常がじわじわ歪んでいく感じが前に出てくる。

ざっくり全体要約

帝国の辺境で砦を管理している判事は、周囲の部族と大きな衝突もなく日々を過ごしている。そこへ本国から調査官がやってきて、反乱の兆しがあるとして強硬な捜査を始める。拷問や弾圧が当たり前のように行われ、判事はそれに距離を置こうとするが、次第に無関係ではいられなくなる。最終的に、帝国に従う立場だった判事自身が、帝国の外側に追いやられていく。

穏やかで事なかれ主義な判事

判事は争いを好まず、現状維持で物事を回してきた人。部族の人々とも必要以上に敵対せず、どこか距離を保ちながら共存してきた。調査官が来てからは、その穏やかさが逆に弱さとして扱われるようになり、自分の立場が曖昧になっていく。

砂漠の砦という、閉じた世界

舞台はほぼ砦とその周辺だけ。広いはずの砂漠が、逆に逃げ場のなさを強調する。外から帝国の命令が降ってきて、内側では人々がそれに従わされる構図がはっきり見えてくる。

正義の名の下で起こること

調査官は帝国を守るためだと言いながら、過激な手段を取っていく。反乱の証拠ははっきりしないまま、疑いだけが先行する。その様子を見続けた判事は、見て見ぬふりをしてきた自分の態度にも引っかかりを感じ始める。

立場が逆転していく終盤

物語の後半では、判事が処罰される側に回っていく。かつて自分が管理していた場所で、今度は支配される立場になる。帝国のやり方は変わらないまま、個人だけが消耗していく感触が残る。

この映画のポイントなに?

戦争や反乱そのものより、権力の空気がどう人を変えるかが中心にある。派手な展開は少なめで、沈黙や視線が意味を持つ場面が多い。

たぶんこんな映画

何かをスカッと解決する話というより、見ていて落ち着かない感覚が残るタイプ。静かだけど重さがあって、観終わったあとに「さっきの場面、あれ何だったんだろう」と考えたくなる一本。

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