25年目の弦楽四重奏

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25年目の弦楽四重奏
(A Late Quartet)

作品データ
2012年|アメリカ|ドラマ
監督:ヤーロン・ジルバーマン
出演:フィリップ・シーモア・ホフマン、キャサリン・キーナー、クリストファー・ウォーケン、マーク・イヴァニール ほか

25年続いた完璧な音が、静かにズレていく話

結成25年の弦楽四重奏団が、リーダーの引退宣言をきっかけに一気にバラバラになっていく。音楽の話のはずなのに、出てくるのは嫉妬、後悔、すれ違い、抑え込んできた本音。最後の演奏に向かって、それぞれが「自分は何を選ぶのか」を突きつけられる。

物語の主要人物

  • ロバート・ゲルバート(フィリップ・シーモア・ホフマン)
    第2バイオリン担当で、四重奏団の調整役
  • ジュリエット・ゲルバート(キャサリン・キーナー)
    ヴィオラ担当で、ロバートの妻
  • ピーター・ミッチェル(クリストファー・ウォーケン)
    チェロ担当で、最年長のリーダー格
  • ダニエル・ラーナー(マーク・イヴァニール)
    第1バイオリン担当
  • アレクサンドラ・ゲルバート(イモージェン・プーツ)
    ロバートとジュリエットの娘で、バイオリニスト志望

「今季で引退する」その一言から崩れ出す

世界的に評価されている弦楽四重奏団「フーガ」は、25周年の演奏会を控えていた。リハーサル中、リーダーのピーターがパーキンソン病のため、今季限りで引退すると宣言する。その瞬間、完璧に見えていた4人の関係に亀裂が入る。これまで不満を飲み込んできたロバートは、第1バイオリンを弾きたいと言い出し、他のメンバーは強く反発する。

音楽より重たい感情がぶつかり始める

ロバートは自分が妻ジュリエットに愛されていないという不安から浮気をし、それが発覚して夫婦関係は決定的に壊れる。一方で、娘アレクサンドラはダニエルの指導を受けるうちに彼と関係を持つようになり、その事実がさらに混乱を広げる。長年積み重なってきた嫉妬や劣等感が、音楽を通して一気に噴き出していく。

最後の演奏で選ばれたやり方

演奏会当日、ステージ上でピーターは演奏を続けられなくなり、後任のチェリストを呼んで自らは引退する。舞台に残った4人は、ここで初めて演奏の仕方を変える。楽譜通りの完璧さではなく、暗譜で音を合わせる選択。そこで鳴った音は、これまでで一番揃ったハーモニーだった。

この映画のポイント

・音楽映画だけど、中心にあるのは人間関係
・25年分の積み重ねが一気に表に出る構成
・「正しさ」と「気持ち」が食い違う場面の多さ
・演奏シーンが感情の変化とリンクしている

たぶんこんな映画

静かで落ち着いた雰囲気なのに、ずっと緊張感がある。大事件が起きるわけじゃないのに、人の感情が少しずつズレていくのが怖い。音楽って綺麗だよね、でも人間は全然綺麗じゃないよね、って感じが最後まで残る一本。

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