※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。
誰かに見られてる
(Someone to Watch Over Me)
作品データ
1987年|アメリカ|恋愛・サスペンス
監督:リドリー・スコット
出演:トム・ベレンジャー, ミミ・ロジャース, ロレイン・ブラッコ, アンドレアス・カツーラス ほか
殺人事件の目撃者を守ってたら、気持ちまで守ることになった話
富豪の女性クレアの護衛を任された刑事マイク。命を狙われる緊張の中で距離は縮まり、立場も家庭も揺らぎ始める。一方で犯人ヴェンザは執拗に二人を追い詰め、最後は家族を巻き込む事態へ。守る仕事が、人生そのものを揺さぶっていく流れ。
物語の主要人物
・マイク・キーガン(トム・ベレンジャー)
警察の刑事。殺人事件の唯一の証人となったクレアの護衛を任される。
・クレア・グレゴリー(ミミ・ロジャース)
裕福な独身女性。パーティーで殺人を目撃し、命を狙われる立場になる。
・エリー・キーガン(ロレイン・ブラッコ)
マイクの妻。家庭を支える存在で、後半の展開に深く関わる。
・ジョーイ・ヴェンザ(アンドレアス・カツーラス)
殺人事件の犯人。証言を阻止するためクレアとマイクを追い詰める。
パーティーの一夜が、平穏を終わらせる
裕福な女性クレアは、友人ウィンのパーティーに招かれた夜、そこで起きた刺殺事件を目撃してしまう。犯人はヴェンザ。警察は彼を終身刑に持ち込むため、唯一の証人であるクレアの身辺警護を決定し、刑事マイクがその任に就く。
華やかな社交の場に同行する一方で、命を狙われているという現実が、二人の距離を静かに縮めていく。
護衛の境界線が、少しずつ崩れていく
ヴェンザは化粧室でクレアを待ち伏せし、証言をやめるよう脅したうえで自首する。しかし手続きの不備を突き、釈放されてしまう。
恐怖に追い込まれたクレアを支えるうちに、マイクは職務以上の感情を抱くようになる。やがて二人は関係を持ち、マイクは家庭との間で板挟みにあっていく。
守るはずの仕事が、人生を壊し始める
マイクは妻に浮気を知られ家を追い出され、クレアの豪邸に身を寄せる。そこへヴェンザが雇った殺し屋が侵入し、銃撃戦に発展。その結果、マイクの行動は警察に知られ、停職処分を受けることになる。
クレアは自分の存在がすべてを壊していると悟り、マイクを家族に返すため、一人で海外へ去る決断をする。
最後に向き合うのは、恐怖と家族
クレアが去ろうとした矢先、ヴェンザはマイクの家に押し入り、妻と子どもを人質に取る。クレアを連れて来いと迫るヴェンザの前に、マイクは一人で立ちはだかる。
最終的に銃を取ったのは、元警官でもある妻エリーだった。彼女がヴェンザを射殺し、家族は危機を乗り越える。マイクは、守るべきものがどこにあったのかを突きつけられることになる。
この映画のポイント
・刑事と証人という関係から始まる緊張感
・護衛という仕事が私生活に侵食していく流れ
・華やかな世界と日常の家庭の対比
・犯人の存在が常に影のようにつきまとう構図
・クライマックスで家族に焦点が戻る展開
たぶんこんな映画
静かな視線と距離感が続く前半から、じわじわと感情が絡まり始めて、気づくと逃げ場がなくなっている。派手に走り回るというより、人と人の間に生まれるズレや迷いがじっと積み重なっていく感じ。
観終わると、タイトルの意味が少し違って見えてくる、そんな余韻が残る映画。

コメント