アルマゲドン・タイム ある日々の肖像|ざっくり時系列

※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。




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1980年、ニューヨーク。白人の中流家庭に生まれ育ったポール(バンクス・レペタ)は、公立学校に通う12歳。PTA会長を務める教育熱心な母エスター(アン・ハサウェイ)、働き者でユーモラスな父アーヴィング(ジェレミー・ストロング)、私立学校に通う優秀な兄テッド(ライアン・セル)と不自由なく過ごしているが、近ごろは家族に対し...



アルマゲドン・タイム ある日々の肖像
(Armageddon Time)

作品データ
2022年|アメリカ|青春・ドラマ
監督:ジェームズ・グレイ
出演:バンクス・レペタ, ジェイリン・ウェッブ, アン・ハサウェイ, ジェレミー・ストロング, アンソニー・ホプキンス ほか

世界の理不尽を知ってしまった少年が、黙ることを覚えていく話

絵を描くのが好きな少年と、ちょっと反抗的な友達。
ふたりは同じ教室にいるのに、置かれている立場は少しずつ違っていく。
正しいと思ったことを選ぼうとすると、現実はそれを許してくれない。
これは大事件の話じゃなくて、黙ることを覚えた瞬間の話。

ざっくり時系列

・ポールが公立小学校でジョニーと仲良くなる

・授業態度や冗談で先生から目をつけられる

・マリファナ騒動で問題になり、進路が分かれる

・ポールは私立校へ、ジョニーは居場所を失う

・祖父アーロンが偏見について語り、亡くなる

・ポールとジョニーが家出を計画する

・盗みが発覚し、二人は警察に捕まる

・立場の違いがはっきり分かれ、別れを迎える

物語の主要人物

・ポール・グラフ(バンクス・レペタ)
 絵を描くのが好きな少年。家族の期待と現実の間で揺れる。

・ジョニー・デイビス(ジェイリン・ウェッブ)
 ポールの親友。反抗的だが、置かれた環境は厳しい。

・エスター・グラフ(アン・ハサウェイ)
 ポールの母。息子の将来を思い、厳しく接する。

・アーヴィング・グラフ(ジェレミー・ストロング)
 ポールの父。現実的で、世の中の渡り方を知っている。

・アーロン・ラビノウィッツ(アンソニー・ホプキンス)
 祖父。ポールの理解者で、歴史と経験を語る存在。

友達になっただけのはずの始まり

1980年のクイーンズ。
新学期初日、ポールはジョニーと席が近くなり、自然と仲良くなる。
冗談を言い合い、授業をさぼり、絵を描いて時間をやり過ごす。
ただそれだけなのに、先生や学校は二人を同じようには扱わない。

学校と家庭が突きつけてくる現実

トラブルをきっかけに、ポールは私立校へ転校させられる。
一方でジョニーは特別支援に回され、学校からも社会からも距離を置かれていく。
新しい学校では、成功や努力が当然の価値観として語られ、差別は空気みたいに存在している。
ポールはそれを見て、何も言えずにいる自分に気づく。

選ばされる結末と、取り残される友情

家出を計画し、盗みを働いた二人は警察に捕まる。
ポールは守られ、ジョニーは守られない。
父の一言で帰れるポールと、選択肢のないジョニー。
その差が、友情の終わりをはっきりさせてしまう。

この映画のポイント

・子どもの視点で描かれる社会の不平等
・善意と差別が同時に存在する空気
・家族の愛が必ずしも正解にならない
・派手な事件より、静かな決断が重い
・ジェームズ・グレイの個人的な記憶が色濃い

たぶんこんな映画

大きなドラマは起きないのに、ずっと胸の奥がザワつく。
何が間違っていたかは分かるのに、どうすればよかったかは分からない。
子どもから少し大人になる、その境目をじっと見つめる映画。

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