チョコレート|ざっくり時系列

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ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。




Amazon.co.jp : チョコレート マーク・フォースター




チョコレート
(Monster’s Ball)

作品データ
2001年|アメリカ合衆国|ドラマ
監督:マーク・フォースター
出演:ハル・ベリー, ビリー・ボブ・ソーントン, ヒース・レジャー ほか

喪失だらけの二人が静かに近づいてしまう話

死刑、差別、事故、自殺。
どうしようもない出来事に削られた男女が、偶然出会い、支え合うようになっていく。
でもその関係には、どうしても越えられない過去が横たわっている。
癒しと痛みが同時に進んでいく、かなり生々しい物語。

ざっくり時系列

死刑囚ローレンスの執行日

妻レティシアが最後の別れを告げる

看守のハンクと息子ソニーが職務に就く

ソニーが精神的に耐えきれず自殺

ハンクが看守を辞める

レティシアの息子タイレルが事故で死亡

偶然通りかかったハンクが病院へ運ぶ

喪失を抱えた二人が関係を深める

ハンクの父の差別的言動で関係が崩れる

二人は同居を始める

レティシアが真実を知る

アイスを食べながら静かな余韻で終わる

物語の主要人物

・レティシア・マスグローヴ(ハル・ベリー)
 死刑囚の妻。息子と二人で暮らしていた

・ハンク・グロトウスキ(ビリー・ボブ・ソーントン)
 刑務所の看守。父と息子と三人暮らし

・ソニー・グロトウスキ(ヒース・レジャー)
 ハンクの息子。新人看守

・タイレル・マスグローヴ
 レティシアの息子

・バック・グロトウスキ
 ハンクの父。元看守

死刑執行という逃げ場のない始まり

物語は、死刑囚ローレンスの執行日から始まる。
妻のレティシアと息子が最後の面会に訪れ、淡々と別れの時間が流れる。
同じ夜、看守として立ち会っているのがハンクと息子のソニー。
仕事として割り切れない重圧が、ソニーを追い詰めていく。

連鎖する喪失と孤独

ソニーは父から「弱い」と突き放され、自ら命を絶つ。
その後ハンクは仕事を辞め、空虚な日々を送る。
一方レティシアも、息子タイレルを事故で失う。
偶然通りかかったハンクが二人を病院へ運ぶことで、運命が交差する。

真実を伏せたままの関係

同じ喪失を抱えた二人は、少しずつ距離を縮めていく。
互いに救われている感覚はあるが、ハンクは言えない事実を抱えている。
自分が、レティシアの夫を処刑した当人だということ。
その沈黙が、関係の足元にずっと影を落としている。

この映画のポイント

・死刑制度と差別が背景にある物語
・登場人物全員が何かを失っている構造
・感情を説明せず、行動と沈黙で見せる演出
・派手な展開を避けた重たい余韻

たぶんこんな映画

救いがあるかどうか、はっきり言わない。
許されたのかどうかも、観る側に委ねてくる。
甘いはずのチョコレートが、どこか苦い。
静かに座って、最後まで味わうタイプの一本。



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