ワールド・ウォーZ

※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。




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『ワールド・ウォーZ』
(World War Z)

作品データ
2013年|アメリカ|パニック/ホラー/SF
監督:マーク・フォースター
出演:ブラッド・ピット、ミレイユ・イーノス、ジェームズ・バッジ・デール ほか


ゾンビ映画だけど、いつものやつじゃない

『ワールド・ウォーZ』は、
いわゆる“ゾンビもの”を想像して観ると、
最初に驚く。

腐敗した死体がのろのろ歩く――
そういうタイプじゃない。

この映画のゾンビは、
全力疾走・群体・一瞬で感染
怖いというより、ほぼ自然災害。

津波みたいに街を飲み込み、
人類の秩序が、数日で崩壊していく。

映画の前半は、
「もし世界が本当に崩れるなら、こうなるよね」
というシミュレーションを
容赦なく見せてくる。


世界を飛び回る“原因探しミッション”

主人公は、
元国連職員のジェリー・レイン(ブラッド・ピット)

彼は戦うヒーローじゃない。
武器も筋肉も頼らない。

やることはひたすら
調査・仮説・移動

家族を守るために、
嫌々ながらも世界の最前線へ。

アメリカから韓国、
イスラエル、
そしてWHO研究施設へ。

各地で見えるのは、
人類の対応のバラバラさ。

・隠蔽する国
・壁で守ろうとする国
・信仰に希望を託す人々

ゾンビより怖いのは、
人間側の判断ミスや慢心だったりする。


この映画、実はめちゃくちゃ理屈っぽい

派手な映像の裏で、
物語は意外と論理的。

「ゾンビは、
健康そうな人間を優先して襲っている?」

「病人や重傷者は、
なぜか無視されている?」

ジェリーは、
パニックの中で
小さな違和感を拾い続ける。

そして導かれる仮説。

“人類が病気になれば、ゾンビは興味を失う”

つまり、
完全に倒すんじゃなく、
共存に近い回避策

この発想が、
映画後半のトーンを一気に変える。


クライマックスは、意外と静か

終盤の舞台は、
銃撃戦でも大爆発でもない。

薄暗い研究施設で、
音を立てず、
感染を避けながら進む。

ゾンビ映画なのに、
アクションを削って
緊張感だけを残す選択。

ここでのジェリーは、
英雄というより、
必死に生き延びる“普通の人”。

この地味さが、
逆にリアル。


世界は救われた? それとも、延命しただけ?

ラストで、
人類は一応の対策を手に入れる。

でもゾンビはいなくならない。
根本解決でもない。

「勝った!」というより、
「なんとか持ちこたえた」感じ。

この映画は、
人類最強!とは言わない。

むしろ、

・完璧な答えはない
・でも観察と思考は、希望になる

というスタンス。

派手な終末映画に見えて、
実はかなり現実的で冷静。


これは“人類の思考力”の映画

『ワールド・ウォーZ』は、
ゾンビ映画の皮をかぶった
危機対応シミュレーション

力じゃなく、
スピードでもなく、
最後に残るのは「考えること」。

ブラッド・ピットが演じるのも、
世界を救うスーパーヒーローじゃなく、
「観察する人」

だからこそ、
観終わったあとに残るのは、
ゾンビの恐怖より、

「もし現実で起きたら、
 自分はちゃんと考えられるかな?」

という、
ちょっと嫌な問いだったりする。

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