ゴーストワールド

※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。




Amazon.co.jp: ゴーストワールド [Blu-ray] : テリー・ツワイゴフ, ソーラ・バーチ,スカーレット・ヨハンソン: DVD
Amazon.co.jp: ゴーストワールド : テリー・ツワイゴフ, ソーラ・バーチ,スカーレット・ヨハンソン: DVD



ゴーストワールド

(原題:Ghost World)

作品データ
2001年|アメリカ|青春/コメディ・ドラマ
監督:テリー・ツワイゴフ
出演:ソーラ・バーチ、スカーレット・ヨハンソン、スティーヴ・ブシェミ ほか


世界が急にダサく見え始めたとき

大人になる準備ができたわけでもないのに、
周りの空気だけが先に変わっていく。
皮肉と観察眼だけを武器に、
居場所を探してさまよう感じが、この映画の入口。

ゆるっと要約

高校を卒業したイーニドとレベッカは、進路も決めないまま時間を過ごしている。
世の中や人を冷ややかに眺めるイーニドは、変わり者の中年男シーモアと知り合い、
奇妙な交流を深めていく。
一方で、レベッカは少しずつ現実的な方向へ動き出し、
二人の距離は微妙にずれていく。
イーニドは居心地の悪さを抱えたまま、
自分がどこに立っているのか分からない状態で、次の一歩を考えることになる。

イーニドの視線

イーニドは、
世間に対して常にツッコミ目線。
ダサいもの、嘘っぽいものをすぐに見抜くけど、
じゃあ自分はどうしたいのかは、はっきりしない。

強気で自由そうに見えるけど、
その裏には、
どこにも馴染めない不安がずっとある。

レベッカとのズレ

最初は同じテンポで笑っていた二人だけど、
生活の選択が少しずつ違ってくる。
レベッカは、
「ちゃんとした大人」に近づいていく感じがあって、
それがイーニドには置いていかれる感覚を生む。

友情が壊れるというより、
同じ場所に立てなくなる感覚が近い。

シーモアという避難場所

シーモアは、
時代に取り残されたような中年男。
レコードや趣味の話になると饒舌で、
社会的にはうまくやれていない。

イーニドにとっては、
大人なのに自分と似た匂いのする存在で、
安心できる一方、
未来の姿を見せられているような怖さもある。

世界に馴染めない感じ

この映画の街は、
妙に明るくて、均一で、
イーニドの感覚とは合っていない。
広告、流行、常識が、
全部うるさく見える。

笑える場面も多いけど、
その裏には、
「ここにいていいのか」という違和感が続く。

終盤の空気

話は、
大きな解決に向かうわけじゃない。
関係が整理されたようで、
完全に納得したわけでもない。

イーニドは、
どこへ行くのか分からないまま、
今の場所を離れる選択をする。
前進とも逃避とも言い切れない余韻が残る。

たぶんこんな映画

成長物語だけど、
スッキリした答えは出てこない。
世界を斜めから見てしまう人ほど、
胸のどこかがチクっとする。
皮肉と孤独が同時に漂う、
思春期の後半みたいな映画。

コメント