※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。
赤ちゃん泥棒
(Raising Arizona)
作品データ
1987年|アメリカ|コメディ/クライム
監督:ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン
出演:ニコラス・ケイジ、ホリー・ハンター、トレイ・ウィルソン、ジョン・グッドマン ほか
子どもが欲しすぎる夫婦がとんでもない選択をする話
まじめにやり直そうとしているのに、
なぜか一番ダメそうな方向に全力で突っ込んでいく。
善意と勢いだけで行動した結果、
事態がどんどん収拾つかなくなっていく感じ。
ざっくり全部まとめるとこうなる
常習犯のハイは、警官のエドと出会って結婚する。
二人は更生を誓うけど、子どもができないことが分かって落ち込む。
そんな時、町で五つ子が生まれたというニュースを見て、
「一人くらいならいいんじゃないか」という謎理論が発動。
勢いで赤ちゃんを連れ帰ったことで、
元の平穏は一瞬で消えていく。
不器用すぎる夫と、意外と肝の据わった妻
ハイは悪いことをしないと決めたはずなのに、
いざとなると判断が全部ズレるタイプ。
一方エドは、警官らしい厳しさと、
母親になりたい気持ちの両方を持っている。
二人とも善人寄りなのに、
選択だけが毎回おかしい。
砂漠とトレーラーハウスが舞台
舞台は乾いた土地と、
トレーラーハウスが並ぶ郊外。
のどかな風景なのに、
追いかけっこや乱入が頻発する。
静かな場所ほど、
ドタバタが映える配置になっている。
周囲の人間が全力でかき回す
脱獄した元囚人コンビが現れたり、
謎のバイカーみたいな男が迫ってきたり、
赤ちゃんを巡る状況はどんどん混線する。
ハイとエドは守っているつもりなのに、
結果的に騒ぎを大きくしていく。
手放すところで話が着地する
最終的に二人は、
この状況が正しくないことをちゃんと理解する。
取り返しがつかなくなる前に、
自分たちで決断を下す。
ハッピーでもバッドでもない、
妙に現実的なところで話は終わる。
この映画のポイントは過剰な動きと真面目な感情
演出は完全に漫画みたいで、
走る、転ぶ、叫ぶの連続。
でも中心にあるのは、
「家族が欲しい」というかなり素直な気持ち。
そこがズレているから、
笑えるのにちょっと切ない。
たぶんこんな映画
ドタバタコメディとして見ても楽しいし、
冷静に考えると結構いろいろ考えさせられる。
正しいことをしたつもりで間違える人たちの話を、
ものすごいテンポで見せ切るタイプ。
観終わったあと、
なぜか夢のシーンだけが妙に記憶に残るかもしれない。

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