バンパイア・キッス

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ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。




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バンパイア・キッス
(Vampire’s Kiss)

作品データ
1989年|アメリカ(ニューヨーク)|ブラックコメディ/ホラー
監督:ロバート・ビアマン
出演:ニコラス・ケイジ、マリア・コンチータ・アロンゾ、ジェニファー・ビールス ほか

吸血鬼になったと思い込んだ男が日常を破壊していく話

仕事も金もそれなりにあって、表面上は成功者。
なのに、ある出来事をきっかけに「自分は吸血鬼かもしれない」と思い始めて、
そこから現実とのズレが一気に加速していく。

何が起きるかを超ざっくり

出版会社で働くピーターは、ある夜の出来事を境に様子がおかしくなる。
吸血鬼に噛まれたと思い込み、
自分の身体や精神が変化していると信じ込む。
仕事でも私生活でも判断がズレ始め、
周囲との関係は次々と壊れていく。

自意識過剰で不安定な主人公

ピーターは自信家で、他人を見下しがち。
でも内側はかなり不安定で、
孤独や不安をうまく処理できていない。
吸血鬼という設定は、
彼自身の歪みを増幅させる道具みたいに使われていく。

オフィスと街がじわじわ狂気に染まる

舞台は主にオフィスとニューヨークの街。
最初は普通の職場なのに、
ピーターの行動がエスカレートするにつれて、
同じ場所がどんどん異様に見えてくる。
世界が変わったというより、
見え方が壊れていく感じに近い。

思い込みが暴力と混乱を呼ぶ

吸血鬼のルールを本気で守ろうとするせいで、
ピーターの行動は常識から外れていく。
周囲の人間、とくに部下に対する態度は悪化し、
被害だけが積み重なっていく。
本人だけが「筋が通っている」と思っているのが厄介。

現実と妄想の区別がつかなくなる終わり方

最終的に、
ピーターは完全に自分の世界に閉じこもる。
彼が本当に吸血鬼だったのか、
ただ壊れていっただけなのかは、
はっきりとは整理されないまま話が終わる。
答えを出さない感じが、そのまま後味になる。

この映画のポイントは暴走する主観

ホラーっぽい設定だけど、
怖さの正体は怪物よりも人間の思い込み。
主人公の視点に引っ張られるほど、
何が正しいのか分からなくなっていく。
演技の振り切れ方も、かなり極端。

たぶんこんな映画

理屈で理解するより、
「なんだこれ…」という感覚が残るタイプ。
笑っていいのか、
怖がればいいのか迷いながら見ているうちに、
気づけばかなり遠いところまで連れていかれる。
ニコラス・ケイジという存在そのものを、
強く印象づける一本かもしれない。

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