死の接吻

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死の接吻
(Kiss of Death)

作品データ
1995年|アメリカ|犯罪/サスペンス
監督:バルベット・シュローダー
出演:ニコラス・ケイジ、デヴィッド・カルーソ、サミュエル・L・ジャクソン ほか

一度裏社会に足を踏み入れた男が、抜けようとしてさらに深みに沈む話

まっとうに生き直そうとしているのに、過去がそれを許してくれない。選択肢が少しずつ削られていって、気づけば戻れない位置に立たされている。静かだけど、ずっと胃の奥が重い感じで進んでいく。

出所後の再出発が、裏切りと暴力に巻き戻される全体像

元犯罪者のジミーは、娘と暮らすためにまじめに働こうとする。ところが、かつて関わった仲間や警察との取引が再び持ち上がり、裏社会に引き戻されていく。協力すれば家族を守れるかもしれないけれど、その代償はどんどん大きくなっていく。

娘を想う父と、信用できない大人たち

ジミーは不器用だけど、娘のためなら何でも背負おうとするタイプ。警察側は正義を掲げつつも冷たく、利用する距離感が近い。犯罪側の人間たちは魅力的に見える瞬間がある一方で、簡単に裏切る。誰の言葉も完全には信じきれない空気が続く。

ニューヨークの街で、逃げ道が見えなくなる舞台

舞台は都会の中だけど、どこか閉塞感が強い。仕事場や路地、倉庫といった場所が中心で、日常と犯罪の境目が曖昧に重なっていく。外は人が多いのに、孤立していく感覚が目立つ。

協力と裏切りが交互に訪れて、立場が崩れていく展開

警察に協力すれば命が危うくなり、裏社会に戻れば家族が遠のく。ジミーはその場しのぎの判断を重ねていき、そのたびに立場が弱くなる。暴力的な出来事も避けられず、状況は一気に緊張を増していく。

代償を引き受ける覚悟で迎える終わり

最後には、誰が何を守ったのかがはっきりしてくる。救われた部分もあれば、失われたものも大きい。後味は軽くないけれど、選択の結果として静かに受け止める形で物語は閉じていく。

この映画のポイントなに?

更生しようとする人間が、環境と過去にどう縛られるかを正面から描いているところ。派手なカタルシスより、じわじわ追い込まれる感覚が強い。ニコラス・ケイジの危うさが、物語全体の緊張感を支えている印象。

たぶんこんな映画

過去を断ち切るって、思っているよりずっと難しいんだな、と感じさせる話。誰かのために選んだ行動が、必ずしも楽な結果につながらない。観終わったあと、正解のない選択について少し考えてしまうタイプの作品かもしれない。

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