神経衰弱ぎりぎりの女たち

※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。




Amazon.co.jp: 神経衰弱ぎりぎりの女たち [Blu-ray] : カルメン・マウラ, フリエタ・セラーノ, アントニオ・バンデラス, ペドロ・アルモドバル: DVD
Amazon.co.jp: 神経衰弱ぎりぎりの女たち : カルメン・マウラ, フリエタ・セラーノ, アントニオ・バンデラス, ペドロ・アルモドバル: DVD



神経衰弱ぎりぎりの女たち
(原題:Mujeres al borde de un ataque de nervios/英題:Women on the Verge of a Nervous Breakdown)

作品データ
1988年|スペイン|コメディ/ドラマ
監督:ペドロ・アルモドバル
出演:カルメン・マウラ、アントニオ・バンデラス、フリエタ・セラーノ ほか

恋と電話と睡眠薬が同時多発する話

別れ話、留守番電話、すれ違い、感情の爆発。
それらがほぼ同時に起こって、部屋の中も人の心もカオスになっていく。
落ち着く暇がないまま、次の出来事が雪崩れ込んでくる感じ。

別れの一言から全部が転がり始める

女優のペパは、恋人イバンから突然姿を消されてしまう。
理由もわからないまま連絡を取り続けるけれど、電話は繋がらず、留守番電話だけが増えていく。
その間に、友人や元妻、警察、テロリストまで関わってきて、事態はどんどん複雑に。
失恋のショックが、気づけば大騒動に発展していく流れ。

感情フル稼働な女たちと、巻き込まれる男たち

ペパは感情の起伏が激しく、泣いて怒って考えて、また混乱する。
友人カンデラは別のトラブルを抱えていて、こちらも神経が限界に近い。
イバンは姿を見せないまま物語を動かす存在で、周囲の人たちを振り回している。
男たちは比較的受け身で、女性たちのエネルギーに巻き込まれていく印象。

マドリードのアパートで一日中バタバタする

舞台はほぼマドリードの街と、ペパのアパート。
時間軸はかなり短く、一日の出来事がぎゅっと詰め込まれている。
人が入れ替わり立ち替わり訪れて、部屋の中は常に騒がしい。
閉じた空間なのに、出来事だけは外へ外へ広がっていく感じ。

睡眠薬入りガスパチョがすべてを狂わせる

この映画を象徴するのが、睡眠薬入りのガスパチョ。
飲んだ人が次々と眠りに落ちて、場の空気が一気に変わる。
その混乱の中で、秘密や誤解が次々と露わになっていく。
偶然と感情が重なって、事態はさらに加速していく。

バラバラだった気持ちが一応の形に落ち着く

終盤では、それぞれが抱えていた問題が一気に表に出る。
ペパも、イバンとの関係や自分の立ち位置を受け止める方向に進んでいく。
大騒動のあと、少しだけ整理された感情が残る。
すっきりというより、嵐が通り過ぎたあとの静けさに近い。

この映画のポイントなに?

感情の揺れをコメディとして一気に見せ切るテンポ感。
色彩や小道具の派手さもあって、画面そのものが落ち着かない。
深刻な状況でも、どこか笑えてしまうバランスが続く。
アルモドバルらしい世界観が全開で動いている。

たぶんこんな映画

失恋や不安、怒りを抱えた人たちが、一日で全部吐き出すような一本。
落ち着いて観るというより、流れに身を任せる感覚が近い。
観終わるころには、感情ってこんなに暴れていいんだな、と思えてくる余韻が残りやすい。

コメント