※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。
ハートブレイク・タウン
(原題:Where the Day Takes You)
作品データ
1992年|アメリカ|ドラマ
監督:マーク・ロッコ
出演:ダーモット・マローニー、ショーン・アスティン、ララ・フリン・ボイル、ピーター・ドブソン、バルサザール・ゲティ、カイル・マクラクラン、クリスチャン・スレーター ほか
居場所をなくした若者たちが、街に縛られる話
ハリウッドの裏路地で生きる家出少年少女たち。
リーダー不在の間に街は荒れ、戻ってきた男は失われた秩序を取り戻そうとするが、
事態は思わぬ方向へ転がっていく。逃げたい気持ちと、縛られる現実が交差する話。
登場人物
・キング
家出仲間たちをまとめていたリーダー的存在。服役を経て街に戻ってくる。
・リトル・J
キングの仲間。危うさを抱えた若者で、後に決定的な行動に出る。
・グレッグ
キングの不在中に荒れた生活へ踏み込んでいく仲間。
・トミー
対立するグループのリーダー。力と恐怖で街を支配する。
・キングの恋人
キングとトミーの対立の引き金になる存在。
裏路地が居場所だった日々
ハリウッドの裏側には、家を飛び出した若者たちが集まる場所がある。
キングは彼らをまとめ、何とか均衡を保っていたが、刑務所に入ることで街を離れることになる。
その間に、残された仲間たちの生活は大きく変わってしまう。
リーダー不在で、街は壊れていく
キングがいない間、リトル・Jやグレッグたちは拳銃やドラッグに手を出し、
対立グループのトミーが勢力を広げていた。規則も秩序もなくなり、
暴力が当たり前の空気に変わっていく。
街は確実に、以前とは別の場所になっていた。
戻ってきた男と、取り返せない現実
出所したキングは街に戻り、かつての仲間たちと再会する。
恋人をトミーに奪われたこともあり、キングは一度は彼に一泡吹かせることに成功する。
しかしその後、復讐に現れたトミーを、リトル・Jが射殺してしまう。
取り返しのつかない一線を越え、事態は一気に重くなる。
街を出るという選択
殺しが起きたことで、もはや元の関係には戻れないと悟ったキングは、
仲間たちと共に街を出る決意をする。
だが、簡単に切り離せるほど、この街との結びつきは弱くなかった。
それぞれが抱える不安や執着が、最後まで足を引っ張る。
この映画のポイント
派手な展開よりも、若者たちの不安定さや危うさが中心にある。
暴力やドラッグは背景として淡々と描かれ、
誰もが「正しい選択」を知らないまま動いている感じが強い。
街そのものが、逃げ場のない檻のように機能している。
たぶんこんな映画
救いを強調せず、感情も整理しきらないまま進んでいく。若さゆえの勢いと、
どうにもならない現実が同時に映るタイプ。
観終わったあと、少しだけ胸に重たい余韻が残る一本。

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