※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。
ビリー・ジーンの伝説
(The Legend of Billie Jean)
作品データ
1982年|アメリカ|青春・ドラマ
監督:マシュー・ロビンス
出演:ヘレン・スレイター、キース・ゴードン、クリスチャン・スレーター ほか
理不尽に声を上げた少女が、時代の象徴になっていく話
テキサスの田舎町で起きた、原付バイクの弁償トラブルからすべてが転がり出す。
貧しさを笑われ、暴力にさらされ、守るために撃った一発で逃亡者になったビリー・ジーンと弟。
逃げる途中で若者とマスコミの支持を集め、気づけば“伝説”として語られる存在に変わっていく、勢い一気の青春逃亡劇。
登場人物
・ビリー・ジーン
理不尽に黙らない姉。正当な弁償を求めたことから、逃げる側に回る。
・ビンクス
ビリー・ジーンの弟。姉を守ろうとして引き返せない状況を作ってしまう。
・パイアット
町の有力者で不良の父親。立場と権力を使って事態をねじ曲げる。
田舎町の小さな怒りが、引き返せない一線を越える
舞台はテキサスの田舎町。ビリー・ジーンとビンクスの原付バイクが不良に壊され、2人は弁償を求めて相手の父親パイアットのもとへ向かう。
ところが、返ってきたのは誠実な対応ではなく、家の貧しさを嘲る態度と圧力。
さらにビリー・ジーンは危険な目に遭い、事態は一気に悪化する。
弟のビンクスは姉を助けるため銃を発砲し、パイアットに怪我を負わせてしまう。
逃亡と同時に、注目が集まり始める
パイアットの虚偽の証言によって、2人は指名手配される。逃げるしかなくなったビリー・ジーンとビンクスは、車を乗り換え、人の助けを借りながら町から町へと移動していく。
その過程で、彼女の行動や言葉が若者たちの心に刺さり、噂は一気に広がる。
マスコミも追いかけ始め、個人的なトラブルだった出来事は、いつの間にか社会的な象徴として扱われるようになっていく。
ヒーローに祭り上げられた先にあるもの
ビリー・ジーンは、自分が望んだわけでもない“ヒーロー像”を背負わされていく。
支持は増えるが、現実の追跡は厳しさを増し、弟との関係にも緊張が走る。
逃げ続ける中で問われるのは、最初に求めていた「正当な弁償」とは何だったのか、
そして声を上げ続ける意味はどこにあるのか。
物語は、伝説として消費される前の、ひとりの少女の選択へと収束していく。
こんな感じの映画
疾走感のある逃亡劇に、80年代らしい空気と若者の熱が混ざった一本。
スカッとした勢いと、ちょっと居心地の悪さが同時に残る、不思議な余韻がある。

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