リバース・エッジ

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リバース・エッジ
(River’s Edge)

作品データ
1986年|アメリカ|青春・ドラマ
監督:ティム・ハンター
出演:キアヌ・リーヴス、クリスピン・グローヴァー、デニス・ホッパー ほか

仲間が人を殺したけどなぜか日常が続いてしまう話

友達が恋人を殺したと告白してきたのに、誰も本気で止めようとしない。通報もしない。怒りも薄い。リバース・エッジは、そんな異様に温度の低い若者たちの日常を、淡々と、でも容赦なく描いていく。

登場人物

・マット
妹思いの兄であり、不良グループの一員。罪悪感から事件を警察に通報する。

・レイン
グループのリーダー格。殺人そのものより「仲間を守ること」を優先する。

・クラリッサ
グループの中で比較的まともな感覚を持つ少女。マットに惹かれていく。

・ジョン
ジェイミーを殺した張本人。反省も恐怖もほとんど見せない。

・フェック
元妻を殺し、ダッチワイフと暮らす中年男。異様だが、妙に筋の通った価値観を持つ。

・ティム
マットの弟。事件を目撃し、兄への怒りと混乱を抱え込む。

殺人は起きたのに空気が変わらない

ジョンは「うるさかった」という理由でジェイミーを殺し、その事実を仲間に話す。
仲間たちは冗談だと思い、河原で死体を見るまで信じない。見てもなお、叫びも通報も起きない。

仲間を守るという歪んだ結束

レインは「仲間を売るな」という空気を作り、遺体を川に沈めて事件を隠そうとする。
正しさよりも、グループの秩序を守ることが最優先になっている。

フェックという大人の存在

ジョンを匿う先として選ばれるのがフェックの家。
彼は過去に妻を殺した男で、社会から外れた存在だが、逆に若者たちよりも「殺す理由」について真剣に考えている。

誰かが一線を越える

マットは耐えきれず、警察に通報する。
それは正しい行動だが、仲間内では裏切りになる。世界は一気に分断される。

暴力の連鎖と断絶

事件は公になり、ジョンは別の形で命を落とす。
弟ティムは兄を憎み、銃を向けるが、最後の一線だけは越えない。

何も解決しないまま終わる

ジェイミーの葬儀。
マットたちは、何事もなかったかのような顔で参列する。後悔も成長も、はっきりとは描かれない。

この映画のポイント

・殺人事件なのに感情が極端に低温
・若者たちの倫理の欠如と空虚さ
・フェックという異常な大人が一番まともに見える逆転
・80年代インディペンデント映画特有の重苦しさ

たぶんこんな映画

派手な展開はないけど、ずっと気持ちが悪い。
誰が悪いかより、「なぜ誰も止めなかったのか」が残り続ける。
観終わると、静かに後味が悪いタイプの一本。

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