バジル

※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。




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バジル
(原題:Basil)

作品データ
1998年|イギリス|ドラマ
監督:ラダ・バラドワジ
出演:ジャレッド・レト、クリスチャン・スレーター、クレア・フォーラニ、デレク・ジャコビ ほか

純粋な青年が、復讐に巻き込まれて人生を失う話

名家に生まれ、真っ直ぐに育った青年が、愛だと思った結婚をきっかけに、他人の復讐計画の中心へ引きずり込まれる。信じる心が裏切られ、誇りと家族と未来が音を立てて崩れていく話。

登場人物

・バジル・フェアファックス
貴族の家に生まれた青年。厳格な父のもとで育ち、純粋で世間知らず。

・ジョン・マニヨン
商人として振る舞う男。過去に深い恨みを抱え、復讐のために近づく。

・ジュリア
ジョンの雇い主の娘。バジルの妻となるが、複雑な事情を抱えている。

・フレデリック
バジルの父。家名と規律を何より重んじる人物。

・クララ
バジルの従妹。幼い頃から彼に優しく寄り添ってきた存在。

厳格な家と、閉じられた世界

貴族の家に生まれたバジルは、父フレデリックの厳しい教育のもとで育てられる。兄は女性問題を起こして廃嫡され、家から追放された。そんな家の中で、バジルにとって心の支えだったのが、父の弟の娘であるクララだった。彼女の優しさだけが、息苦しい日常の救いだった。

外の世界と、運命の出会い

オックスフォード大学へ進んだバジルは、そこで商人ジョン・マニヨンと知り合う。ジョンを通じて、これまで知らなかった世界や価値観に触れ、バジルの視野は一気に広がっていく。そして彼は、ジョンの雇い主の娘ジュリアと恋に落ち、父に隠れて結婚する。

愛だと思っていたものの正体

しかしその結婚は、バジルが信じていたものとは違っていた。ジュリアが本当に愛していたのはジョンであり、バジルとの結婚もジョンの指示だった。さらにジュリアは、ジョンの子を身ごもっていることが明らかになる。バジルの人生は、一気に崩れ始める。

明かされる復讐の理由

ジョンがフェアファックス家に近づいたのは偶然ではなかった。幼い頃、ジョンの姉はバジルの姉と恋に落ち妊娠するが、フレデリックは結婚を認めなかった。追い詰められた姉は赤ん坊とともに命を絶ち、父も職と希望を失い自ら死を選ぶ。その復讐として、ジョンはフェアファックス家を内側から壊そうとしていたのだった。

破壊の果てに残るもの

怒りに飲み込まれたバジルはジョンと激しく対立し、再会した末の争いでジョンは崖から落ちて命を落とす。ジュリアも出産後に亡くなり、バジルは幼い娘を連れてアイルランドへ渡る。娘にクララと名づけ、10年の時が流れる。やがて作家として成功したバジルは英国へ戻り、娘と再会する。

この映画のポイント

純粋さがそのまま弱さになってしまう構図。復讐する側とされる側、どちらも過去に縛られていて、誰も簡単に抜け出せない。階級や家名が個人の人生を左右する重さが、ずっと背景にある。

たぶんこんな映画

静かに始まり、感情が積み重なっていくタイプ。派手な展開より、人の選択とすれ違いが後を引く。観終わると、信じるって何だろう、と少し考えさせられる一本。

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