※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。
フューネラル
(原題:The Funeral)
作品データ
1996年|アメリカ合衆国|クライム
監督:アベル・フェラーラ
出演:クリストファー・ウォーケン、クリス・ペン、ヴィンセント・ギャロ ほか
葬儀から始まって、兄弟が自分たちの過去に引きずり戻される話
1930年代ニューヨーク。マフィア一家の三男が殺され、残された兄2人は復讐に動く。犯人探しは進むが、その過程で兄弟それぞれが抱えてきた選択と後悔が浮かび上がり、事態は思っていた方向とは違う場所へ転がっていく。
物語の主要人物
・レイ・テンピオ(クリストファー・ウォーケン)
一家を率いる冷静な長男。感情を表に出さず判断する
・チェズ・テンピオ(クリス・ペン)
短気で衝動的な次男。復讐心が行動を突き動かす
・ジョニー・テンピオ(ヴィンセント・ギャロ)
殺されてしまった三男。物語の起点となる存在
・ガスパー・スポグリア(ベニチオ・デル・トロ)
兄弟が犯人と疑う男
・クララ・テンピオ(イザベラ・ロッセリーニ)
兄弟の身内で、物語に静かな影響を与える存在
殺された三男、静まり返る葬儀
1930年代半ばのニューヨーク。マフィア一家テンピオ家の三男ジョニーが何者かに殺される。物語は彼の葬儀から始まり、重苦しい空気の中で兄たちの怒りと悲しみが静かに膨らんでいく。
復讐を誓う兄たちの捜索
冷徹な長男レイと、感情を抑えられない次男チェズは、弟を殺した犯人を探し始める。疑いの目は、かねてから対立していたガスパーへ向けられ、彼を捕らえて問い詰めることになる。
問い詰めるほどにズレていく真実
尋問を進めるうち、単純な復讐では終わらない気配が漂い始める。兄弟それぞれの視点や過去の出来事が少しずつ明らかになり、ジョニーの死が意味していたものも変わって見えてくる。
残るのは、血縁という逃げ場のない関係
復讐の行方と同時に描かれるのは、兄弟として生きてきた時間と、その中で積み重ねてきた選択の重さ。誰かを殺すことで終わる話ではなく、家族という関係そのものが問い直されていく。
この映画のポイント
・1930年代マフィア一家を軸にした家族の物語
・時間を行き来しながら明らかになる過去
・復讐よりも兄弟関係に重心を置いた構成
・静かな場面が多いのに張りつめた空気
たぶんこんな映画
派手な抗争より、沈黙のほうが長く残る。怒鳴り声より、黙って見つめる時間が効いてくる。観終わったあと、事件よりも兄弟の距離感を思い返してしまう、そんな一本。

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