※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。
隣人
(Consenting Adults)
作品データ
1992年|アメリカ|サスペンス
監督:アラン・J・パクラ
出演:ケヴィン・クライン、メアリー・エリザベス・マストラントニオ、ケヴィン・スペイシー ほか
ご近所付き合いから始まって、人生が全部ひっくり返る話
静かな住宅地で平穏に暮らしていた作曲家リチャードは、隣人夫婦との交流をきっかけに、一度の選択をしてしまう。その一夜の後に待っていたのは殺人事件の容疑、家族との別離、そして完全に孤立した状況だった。自分は何もしていないのに、すべてが自分のせいに見える世界の中で、リチャードは真実を探し始める。
物語の主要人物
・リチャード・パーカー(ケヴィン・クライン)
作曲家。隣人との関係をきっかけに事件へ巻き込まれる。
・プリシラ・パーカー(メアリー・エリザベス・マストラントニオ)
リチャードの妻。事件を境に夫と距離が生まれる。
・エディ・オーティス(ケヴィン・スペイシー)
隣人の夫。リチャードに異様な提案を持ちかける。
・ケイ・オーティス(レベッカ・ミラー)
エディの妻。事件の中心人物となる。
・デヴィッド(フォレスト・ウィテカー)
保険会社の調査員。事件の裏側を示す情報を持つ。
平穏な日常と、隣に越してきた夫婦
リチャードは妻プリシラ、娘ローリーと共に、閑静な住宅地で穏やかな生活を送っていた。そこへ引っ越してきたのが、経営コンサルタントのエディと妻ケイのオーティス夫妻。食事を共にするなど、両家は自然と親しい関係になっていく。見た目には問題のない、ごく普通のご近所付き合いが続いていた。
断れなかった提案と、一夜の出来事
ある日、エディは突然リチャードに夫婦交換を持ちかける。リチャードは最初こそ拒否するが、ケイの存在が頭から離れなくなり、ついにその提案を受け入れてしまう。そして入れ替わりの一夜が終わり、翌朝を迎えたリチャードが目にしたのは、撲殺されたケイの姿だった。
容疑者としての人生と、見えてくる違和感
リチャードは殺人容疑で逮捕され、彼に有利な証拠は何一つ見つからない。妻子は去り、社会的にも孤立していく。保釈後、身の潔白を証明しようと動き出したリチャードの前に、保険会社の調査員デヴィッドが現れ、ケイにかけられた保険の不審な点を語る。調査を進める中で、事件は単なる情事のもつれではない形を見せ始める。
この映画のポイント
・舞台はほぼ住宅街とその周辺
・一度の選択が連鎖的に事態を悪化させていく構成
・登場人物同士の力関係が少しずつ変化していく
・真相に近づくほど居心地が悪くなる展開
たぶんこんな映画
派手なアクションや大きな音はほとんどなく、ずっと空気が重たいまま進んでいく。隣人との距離感や、日常の延長にある不穏さがじわじわ効いてきて、「なんでここまで…」と思う頃にはもう後戻りできない位置にいる。静かな場所ほど怖い、そんな感覚が残るタイプの一本。

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