※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。
キング・オブ・ニューヨーク
(King of New York)
作品データ
1990年|アメリカ・イタリア|クライム
監督:アベル・フェラーラ
出演:クリストファー・ウォーケン、ローレンス・フィッシュバーン ほか
刑務所から戻った男が、街を救うと言いながら血で染めていく話
5年の刑期を終えて戻ってきたマフィアのボスが、故郷サウス・ブロンクスを立て直すという名目で勢力争いに身を投じる。理想と暴力、善意と麻薬がごちゃ混ぜになり、街も人も巻き込んで事態はエスカレートしていく。
物語の主要人物
・フランク・ホワイト(クリストファー・ウォーケン)
出所したマフィアのボスで、街の再建を口にする中心人物
・ジミー・ジャンプ(ローレンス・フィッシュバーン)
フランクの片腕として行動する若い部下
・ロイ・ビショップ(ヴィクター・アルゴ)
フランク一味を追い詰めようとする警察側の人物
・ラリー・ウォン(ジョーイ・チン)
資金協力を拒否するチャイニーズ・マフィアのボス
出所、帰還、そして勢力争いの再開
ニューヨーク。マフィアのボス、フランク・ホワイトは5年の刑期を終えて刑務所を出ると、生まれ育ったサウス・ブロンクスへ戻ってくる。彼はジミー・ジャンプと共に、かつての縄張りを取り戻すため、対立組織を次々と潰していく。街は荒れ、裏社会の空気が一気に濃くなっていく。
街を救う金と、麻薬という手段
フランクはサウス・ブロンクスの総合病院を再建するための資金が必要だと考え、他の組織にも協力を求める。しかしチャイニーズ・マフィアのボス、ウォンはこれを拒否する。フランクは強硬手段に出てウォンを倒し、大量の麻薬を手に入れる。善意のための行動のはずが、やっていることは完全に犯罪だった。
警察に狙われ、街が戦場になる
大量の麻薬を巡る動きは、当然警察の目に留まる。フランク一味を壊滅させようとする警察当局との衝突が激しくなり、街は完全に戦場の様相を帯びていく。フランクは最後まで自分のやり方を曲げず、周囲の犠牲は増えていく。理想を掲げた男の行き着く先が、はっきりと形になっていく。
この映画のポイント
・マフィアの論理と街への思いが混ざり合う構図
・サウス・ブロンクスという舞台の荒んだ空気
・主人公のカリスマ性と危うさ
・警察と犯罪者の境界が曖昧になる描写
たぶんこんな映画
全体を包んでいるのは、暴力と野心が渦巻くニューヨークの夜の空気。正しいことをしているつもりでも、選ぶ手段はどんどん危険になっていく。そのズレが積み重なって、気づいた時には戻れないところまで来ている。そんな感触がずっと残る一本。

コメント