※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。
ブレードランナー
(Blade Runner)
作品データ
1982年|アメリカ合衆国|SF
監督:リドリー・スコット
出演:ハリソン・フォード, ルトガー・ハウアー, ショーン・ヤング, エドワード・ジェームズ・オルモス, M・エメット・ウォルシュ, ダリル・ハンナ
人造人間を狩る男が、人間って何か分からなくなる話
未来のロサンゼルスで、逃げたレプリカントを追っていた捜査官が、仕事を進めるほど「人間と人造人間の違いって何?」という泥沼にハマっていく。
追う側と追われる側がはっきりしていたはずなのに、気づくと立場も感情もぐちゃぐちゃになっていく物語。
物語の主要人物
・リック・デッカード(ハリソン・フォード)
ロサンゼルス市警の元ブレードランナー。退職していたが強制的に復職する。
・ロイ・バッティ(ルトガー・ハウアー)
反逆レプリカントのリーダー。限られた寿命を抱えて地球に戻ってくる。
・レイチェル(ショーン・ヤング)
タイレル博士の秘書。自分が人間だと信じていたレプリカント。
・ガフ(エドワード・ジェームズ・オルモス)
市警の刑事。デッカードを監視する立場で行動を共にする。
酸性雨の街で始まる、人間とレプリカントの追いかけっこ
2019年11月のロサンゼルス。
環境破壊が進み、人類の多くは宇宙へ移住し、地球には雑多で荒んだ都市だけが残っている。
そんな中、宇宙で反乱を起こしたネクサス6型レプリカントたちが地球へ逃亡してくる。
彼らは違法存在とされ、見つかれば即「解任」。
その任務を担うのがブレードランナーで、かつてその仕事をしていたデッカードが再び現場に戻される。
追うほどに揺らぐ正義と、作られた記憶の正体
デッカードは捜査の過程で、タイレル社の秘書レイチェルがレプリカントであることを見抜く。
彼女は人間としての記憶を信じて生きてきたため、その事実を知って深く動揺する。
一方、デッカードは逃亡レプリカントを一人ずつ追い詰め、ゾーラやプリスを射殺していく。
しかし、命令としての「解任」と、目の前の存在を撃つ行為の間で、彼自身の気持ちも少しずつズレていく。
レイチェルに助けられたことで、仕事と感情の境界線はさらに曖昧になる。
寿命の終わりに選ばれた、意外すぎる結末
反逆レプリカントのリーダー、ロイ・バッティは寿命を延ばすため創造主であるタイレル博士に会いに行くが、その願いは拒まれる。
絶望の末に博士を殺したバッティは、最後にデッカードと対峙する。
圧倒的な力で追い詰めながらも、寿命の尽きる瞬間、バッティは転落しかけたデッカードを助ける。
そして短い言葉を残し、静かに命を終える。
その後、デッカードは生きていたレイチェルと合流し、追われる立場になることを覚悟して街を去る。
この映画のポイント
・人間とレプリカントの違いがはっきりしない世界観
・近未来なのにどこか古びたロサンゼルスのビジュアル
・追跡劇なのに、どんどん哲学的になっていく展開
・敵として描かれていた側の方が、人間らしく見えてくる構造
たぶんこんな映画
ずっと雨が降っていて、ネオンがにじんでいて、会話は少なめ。
派手な展開というより、じわじわ染みてくる感じが強い。
観終わったあとに「結局、人間って何だっけ?」って考えが頭に残り続ける、そんな余韻の映画。

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