※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。
アンセイン 〜狂気の真実〜
(Unsane)
作品データ
2018年|アメリカ|サイコスリラー
監督:スティーヴン・ソダーバーグ
出演:クレア・フォイ,ジョシュア・レナード,ジェイ・ファラオ,ジュノー・テンプル,エイミー・マリンズ,エイミー・アーヴィング ほか
逃げたはずの恐怖が、制度と狂気に姿を変えて追ってくる話
ストーカーから逃れるために引っ越した女性が、気づかないうちに精神病院へ入れられてしまう。そこでは「本人の同意」が盾になり、外の世界と切り離されていく。さらに施設の中に、かつての恐怖そのものが現れ、現実なのか妄想なのかの境目がどんどん曖昧になっていく。逃げ場のない状況で、彼女は自分の正気だけを頼りに生き延びようとする。
ざっくり時系列
ストーカーから逃げて街を離れる
↓
カウンセリングを受け、書類に署名してしまう
↓
精神病院に拘束され、外に出られなくなる
↓
施設の不正と保険金目的の入院を知る
↓
施設内でストーカー本人を目撃する
↓
助けを求めた母親が殺される
↓
病院の闇と殺人が明るみに出る
↓
命を懸けた逃走と対決が起こる
↓
事件後も恐怖の記憶が残り続ける
物語の主要人物
・ソーヤー・ヴァレンティーニ(クレア・フォイ)
ストーカー被害から逃げる中で入院させられる女性
・デイビッド・ストライン/ジョージ・ショー(ジョシュア・レナード)
ソーヤーを執拗につけ狙うストーカー
・ネイト・ホフマン(ジェイ・ファラオ)
施設内でソーヤーに協力する患者
・アンジェラ・ヴァレンティーニ(エイミー・アーヴィング)
ソーヤーの母親
助けを求めた先で、自由を失う
ソーヤーはストーカー被害から逃れるため、心のケアを求めてカウンセリングを受ける。しかし、説明をよく理解しないまま署名した書類によって、彼女は精神病院に拘束されてしまう。警察も「本人の同意」がある以上、手出しができない。ここから彼女の孤立が始まる。
病院の中で加速する恐怖と疑念
施設での生活は閉鎖的で、職員の対応もどこか冷たい。さらに、病院が保険金を目的に患者を入院させている疑いが浮上する。そんな中、ソーヤーは施設内で、かつて自分を追い詰めたストーカー本人を目撃する。これは現実なのか、それとも自分の心が作り出したものなのか、その判断すら揺らいでいく。
逃走と対決、そして終わらない影
助けを求めた母親は殺され、事態は一線を越える。ソーヤーは命を賭けて施設から逃げ出し、森の中でストーカーと直接対峙することになる。すべてが終わったあとも、恐怖は簡単には消えず、日常の中に影のように残り続ける。
この映画のポイント
・精神医療と制度の怖さを軸にした構成
・現実と妄想の境界を揺さぶる演出
・閉鎖空間での緊張感の積み重ね
・iPhone撮影による独特の距離感と不安定さ
たぶんこんな映画
全編にわたって落ち着かない感覚が続く一本。安心できる場所がどこにもなくて、観ている側まで疑心暗鬼になる感じがある。観終わったあと、普通のカウンセリング室や書類を見る目が、ちょっとだけ変わるかもしれない。

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