※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。
ガールフレンド・エクスペリエンス
(The Girlfriend Experience)
作品データ
2009年|アメリカ合衆国|ドラマ
監督:スティーヴン・ソダーバーグ
出演:サーシャ・グレイ, クリス・サントス, フィリップ・エイタン, エマ・ラハナ ほか
恋人を演じる仕事をしている女性が不況の空気に飲まれていく話
マンハッタンで高級エスコートとして働くチェルシーは、「ガールフレンド体験」を売りにして生きている。恋人っぽさ、距離感、安心感を商品にする日々。でも選挙と不況の影響で、客の財布も心も渋くなってきた。仕事と私生活の線引きが、少しずつズレ始める。
ざっくり時系列
チェルシーが高級エスコートとして働く
↓
客の支出が減り始め、不況を実感する
↓
ジャーナリストの取材を受ける
↓
恋人クリスとの関係が並行して描かれる
↓
既婚の脚本家から週末旅行に誘われる
↓
仕事と恋愛の境界を巡って衝突
↓
互いに不満を抱えたまま日常が続く
物語の主要人物
・チェルシー/クリスティン(サーシャ・グレイ)
高級エスコート。「恋人体験」を提供する。
・クリス(クリス・サントス)
チェルシーの恋人。パーソナルトレーナー。
・脚本家の顧客(フィリップ・エイタン)
週末旅行を提案する既婚男性。
・エイドリアン(エマ・ラハナ)
チェルシーの周囲に現れる別の女性。
恋人っぽさを売る仕事の日常
チェルシーの仕事は、体よりも空気を売ること。会話、食事、デート、安心感。その全部が料金に含まれている。客は富裕層だけど、最近は明らかに出費を渋っている。リーマン後の空気が、彼女の仕事にもじわじわ染み込んでくる。
私生活もまた「取引」に似てくる
恋人のクリスも、別の意味で似た世界にいる。金持ち相手に愛想よく振る舞い、ポジションを狙う。二人の会話は、感情の交換というより条件のすり合わせに近い。仕事と恋愛の違いが、だんだん分からなくなっていく。
越えてはいけない線が揺れる
顧客からの週末旅行の誘い。チェルシーは迷う。クリスはそれを「越えちゃいけない線」だと怒る。でも彼自身も、金と立場を求めて動いている。どこまでが仕事で、どこからが裏切りなのか。答えは出ないまま、関係はすり減っていく。
この映画のポイント
・エスコート業を淡々と日常として描く
・感情より経済状況が会話を支配する
・仕事と恋愛の境界が曖昧
・不況の空気が全編に漂う
・盛り上がりより停滞が中心
たぶんこんな映画
派手な事件は起きない。ずっと静かで、会話もどこか乾いてる。でも見てると、仕事と感情を切り離して生きる怖さが残る。恋愛映画というより、経済状況が人間関係をどう変えるかを眺める感じ。終わったあと、妙に現実に戻される一本。

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