※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。
ブラックバッグ
(Black Bag)
作品データ
2025年|アメリカ|スパイ・スリラー
監督:スティーヴン・ソダーバーグ
出演:ケイト・ブランシェット, マイケル・ファスベンダー, マリサ・アベラ, トム・バーク, ナオミ・ハリス, レジェ=ジーン・ペイジ, ピアース・ブロスナン ほか
夫が追う裏切り者リストに、妻の名前が載っていた話
英国諜報の防諜担当ジョージは、極秘ソフトの流出事件を一週間で解決しろと命じられる。容疑者は5人。その中に、最も信頼しているはずの妻キャサリンが含まれていた。仕事と結婚、忠誠と愛情が同じテーブルに並べられ、会話ひとつが刃物みたいに効いてくる心理戦が始まる。
ざっくり時系列
極秘ソフト流出の調査を命じられる
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容疑者に妻の名前が含まれている
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同僚4人を自宅ディナーに招く
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心理ゲームで秘密が次々露見する
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上司が急死し疑念が深まる
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妻の資金と行動に不審点が浮上
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衛星操作でスイスの接触を確認
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核メルトダウン計画の存在が判明
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第二のディナーで真相が暴かれる
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裏切り者が排除され夫婦は結束する
物語の主要人物
・ジョージ・T・ウッドハウス(マイケル・ファスベンダー)
NCSCの防諜担当官で調査の指揮者
・キャサリン・セント・ジーン(ケイト・ブランシェット)
NCSC幹部でジョージの妻
・クラリッサ・デュボーズ(マリサ・アベラ)
衛星画像の専門家
・フレディ・スモールズ(トム・バーク)
ケースオフィサー
・ジェームズ・ストークス(レジェ=ジーン・ペイジ)
防諜担当官
ディナーテーブルが尋問室になる
調査の入口は、やけに洒落た自宅ディナー。ジョージは料理に薬を仕込み、会話の圧で本音を引きずり出す。浮気、裏切り、職務違反が食卓で暴発し、関係性が一気に壊れていく。ここでは沈黙すら証拠になる。
愛情が疑念に変わる瞬間
上司の急死、妻の不可解な行動、説明のつかない資金。ジョージは職務としてキャサリンを疑い、彼女もまた独自に動いていることが見えてくる。互いに隠し事を抱えたまま、夫婦は同じ事件の別ルートを進んでいく。
最後の晩餐で明かされる二重の計画
二度目のディナーは、銃が置かれたテーブルから始まる。質問は一人ひとつ。嘘は許されない。極秘計画を巡る二重構造と、誰が何を止めようとしていたのかが整理され、最終的に裏切り者が姿を現す。静かな決着は、短くて重い。
この映画のポイント
・派手さを削った室内中心のスパイ戦
・会話と視線で進む心理戦
・夫婦関係と国家機密の重ね合わせ
・ソダーバーグらしい引き算の演出
たぶんこんな映画
大爆発は起きないけど、言葉ひとつで世界が揺れる感じが続く。スパイ映画なのに、ずっと夫婦の距離の話をしているようでもある。見終わると、忠誠って何に向けるものなんだろう、と静かに考えさせられる一本。

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