※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。
チェ 39歳 別れの手紙
(Che: Guerrilla)
2008年|フランス・スペイン・アメリカ ほか|伝記・ドラマ
監督:スティーヴン・ソダーバーグ
出演:ベニチオ・デル・トロ, フランカ・ポテンテ, ルー・ダイアモンド・フィリップス, ホアキン・デ・アルメイダ, ユル・バスケス ほか
勝った革命家が、もう一度同じやり方を選んで辿り着く話
キューバ革命を成功させたチェ・ゲバラが、次の革命を求めてボリビアへ向かう。
そこには喝采も支持もほとんどなく、孤立と誤算が積み重なっていく。
これは英雄の続編じゃなく、同じ理想を抱いたまま、別の現実に直面する記録。
ざっくり時系列
チェが偽名でボリビアに入国
↓
山奥でゲリラ部隊を編成し活動開始
↓
農民の支持を得られず孤立が深まる
↓
共産党からの支援も得られない
↓
食料不足と内部対立が表面化
↓
裏切りにより拠点や動きが露見
↓
CIAとボリビア軍が本格介入
↓
部隊が分断され仲間が次々と失われる
↓
チェが捕らえられ、処刑される
物語の主要人物
・エルネスト・“チェ”・ゲバラ(ベニチオ・デル・トロ)
革命を広げようとボリビアへ向かった指導者
・タマラ・“タニア”・ブンケ(フランカ・ポテンテ)
チェを支える革命の連絡役
・マリオ・モンヘ(ルー・ダイアモンド・フィリップス)
武装闘争を拒否するボリビア共産党の指導者
・レネ・バリエントス(ホアキン・デ・アルメイダ)
ボリビアの大統領で反乱鎮圧を指揮する側
革命が始まらない場所
このパートは、とにかく厳しい。
キューバでは自然に広がった支持が、ボリビアではまったく集まらない。
農民からは疑われ、仲間は疲弊し、補給もない。
チェは同じやり方を続けるけど、土地も人も状況も違っている。
孤立が加速していく日々
映画は「何日目」という表示で進んでいく。
日数が増えるほど、希望は減っていく。
裏切り、誤算、病気、食糧不足。
敵よりも、環境そのものがじわじわ首を絞めてくる感じが強い。
最後まで揺るがない選択
捕らえられても、チェは態度を変えない。
交渉も逃亡もなく、革命家としてそこにいる。
処刑は淡々と描かれ、英雄的な演出はほとんどない。
静かすぎるほど静かな終わり方が、この映画らしい。
この映画のポイント
・成功後の革命を描く珍しい構成
・時間経過で追うドキュメンタリー的演出
・勝利より孤立が中心にある物語
・感情を煽らない徹底した距離感
たぶんこんな映画
前作よりさらに地味で、さらに重い。
盛り上がりを期待すると拍子抜けするけど、見終わるとずしっと残る。
革命とは何か、勝利とは何かを、答えなしで突きつけてくる一本。

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