※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。

ザ・ランドロマット −パナマ文書流出−
(The Laundromat)
作品データ
2019年|アメリカ|コメディ/ドラマ
監督:スティーヴン・ソダーバーグ
出演:メリル・ストリープ、ゲイリー・オールドマン、アントニオ・バンデラス、ジェフリー・ライト ほか
ひとりの未亡人が世界規模の闇金庫を覗いてしまう話
夫を亡くしたエレンが、保険金をめぐるトラブルを追いかけた結果、行き着いたのは金持ちと企業が世界中でやっている怪しいお金ロンダリングの仕組みだった。身近な不幸が、気づけば地球規模の話に変わっていく。
物語の主要人物
・エレン・マーティン(メリル・ストリープ)
事故で夫を亡くし、真相を調べ始める女性
・ユルゲン・モサック(ゲイリー・オールドマン)
表では紳士、裏では怪しい弁護士
・ラモン・フォンセカ(アントニオ・バンデラス)
モサックの相棒で、軽妙な語り口の弁護士
・マシュー・カーク(デヴィッド・シュワイマー)
別の角度から問題に関わる人物
夫の死と、納得できないお金の話
エレン・マーティンは、観光船事故で夫を亡くす。ところが保険金の話が進むにつれ、船の所有会社が実体のないペーパーカンパニーだったことが判明する。
怒りと疑問を抱えたエレンは、自分で調べ始めることを決意する。
弁護士2人が案内する裏側の世界
調査の途中で浮かび上がるのが、ユルゲン・モサックとラモン・フォンセカという弁護士コンビ。
彼らは観客に直接語りかけながら、タックスヘイブン、幽霊会社、名義貸しといった仕組みを軽快に説明していく。話はエレン個人の問題を超え、世界中の富裕層や企業の裏事情へ広がっていく。
小さな被害と、巨大な構造
エレンが直面するのは、泣き寝入りするしかない個人の被害と、ほとんど罰せられない巨大資本の現実。
場面ごとに別の人物のエピソードが挟まれ、同じ構造が世界中で繰り返されていることが浮き彫りになる。
行き着く先にある答え
エレンは真実に辿り着くが、それで何かが劇的に解決するわけではない。
法の抜け穴は今も存在し、仕組みを知ったからといって簡単に変えられるものでもない。物語は、観る側に「知ってしまった後、どうするか」を投げかけて終わる。
この映画のポイント
・実話ベースなのに語り口はかなり軽快
・難しい金融の話を噛み砕いて見せる構成
・一人の物語と群像劇が交互に展開する
・コメディ調なのに後味はそこそこ苦い
たぶんこんな映画
笑いながら観てたのに、途中からだんだん笑えなくなるタイプ。
世界はこうやって回ってるんだよ、ってカジュアルに教えてくるけど、知ったあとにモヤっとしたものが残る。ニュースの裏側を覗いた気分になる一本。

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