※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。
ジャッキー・コーガン
(Killing Them Softly)
作品データ
2012年|アメリカ合衆国|ネオノワール・犯罪ドラマ
監督:アンドリュー・ドミニク
出演:ブラッド・ピット, スクート・マクネイリー, ベン・メンデルソーン, リチャード・ジェンキンス, ジェームズ・ガンドルフィーニ, レイ・リオッタ, サム・シェパード ほか
壊れた犯罪経済を、殺し屋が後始末する話
マフィアのポーカーゲームが強盗され、裏社会の信用が一気に崩れる。そこで呼ばれるのが、仕事として人を消す殺し屋ジャッキー・コーガン。彼は感情ではなく「流れ」を見て、誰をどう処理すれば秩序が戻るのかを考える。物語は強盗の後始末を追いながら、暴力も金もすべて取引として扱われていく。
ざっくり時系列
ポーカーゲーム強盗が起きる
↓
地下の犯罪経済が混乱する
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後始末役としてジャッキーが呼ばれる
↓
見せしめの対象が決まる
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情報が裏社会に広がる
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犯人グループが特定される
↓
別の殺し屋が雇われる
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計画が思うように進まない
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ジャッキーが自ら動く
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強盗関係者が次々消される
↓
報酬の支払いをめぐる交渉が行われる
物語の主要人物
・ジャッキー・コーガン(ブラッド・ピット)
犯罪組織に雇われ、後始末専門で仕事をする殺し屋
・フランキー(スクート・マクネイリー)
強盗に参加した若い男で、状況に振り回されていく
・ラッセル(ベン・メンデルソーン)
薬物依存を抱えた強盗の一人
・ミッキー・ファロン(ジェームズ・ガンドルフィーニ)
ジャッキーが呼び寄せる別の殺し屋
・ドライバー(リチャード・ジェンキンス)
犯罪組織と殺し屋をつなぐ調整役
たった一度の強盗が全部を壊す
舞台は2008年、金融危機と大統領選挙の真っただ中。マフィアが運営するプライベートポーカーゲームが襲われ、参加者たちは次の暴力を恐れて姿を消す。裏社会は信用で成り立っているため、放置すれば模倣犯が増える。そこで組織は、状況を整理できる人物としてジャッキーを呼び戻す。
見せしめと合理性のあいだ
ジャッキーは強盗の犯人だけでなく、「殺す意味」を重視する。無実でも見せしめになる存在、逆に消すと面倒が増える相手。調整役のドライバーと意見をぶつけながら、どこまでやるかを決めていく。一方で犯人側は、軽い気持ちで始めた強盗が想像以上の連鎖を生んでいることに気づき始める。
静かに、確実に終わらせる
計画が崩れ、雇われた殺し屋も使い物にならなくなると、ジャッキーは自分で決着をつける。誰に情をかけるか、かけないか。その判断はあくまで仕事として行われる。事件がすべて片付いたあと、残るのは金の話だけ。選挙結果が流れるバーで、ジャッキーは報酬について最後の交渉を行う。
この映画のポイント
・暴力がすべて取引として描かれている
・犯罪と経済が強く結びついた設定
・会話の多さと間の取り方が特徴的
・殺し屋の哲学が物語の軸になっている
たぶんこんな映画
派手な銃撃戦が続くというより、空気がずっと重たいまま進む感じ。テレビから流れる政治の言葉と、目の前で起きている裏社会の出来事が重なって見えてくる。観終わると、登場人物よりも「仕組み」そのものが頭に残る、そんな雰囲気の一本。

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