※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。
バーディ
(Birdy)
作品データ
1984年|アメリカ|青春/ドラマ
監督:アラン・パーカー
出演:マシュー・モディーン、ニコラス・ケイジ、ジョン・ハーキンス ほか
鳥になりたい少年と親友が現実に引き戻される話
地上にいるのに、心はずっと空を見ている少年がいて、
その隣には、彼を放っておけない親友がいる。
夢みたいな話に見えるけど、触れているのはかなり重たい現実。
全体をざっくり言うと
物語は、戦争で負傷した青年アルが、
軍の病院で親友バーディを見舞うところから始まる。
バーディは心を閉ざし、自分を鳥だと思い込んでいる状態。
アルは昔を思い出しながら、
なぜバーディがこうなったのかを辿っていく。
空を見続けるバーディと、地面に立つアル
バーディは子どもの頃から鳥に強く惹かれていて、
飼育や観察に没頭していた。
人と話すより、鳥と向き合う方が自然な感じ。
一方アルは、衝動的で現実的。
喧嘩も多いし無茶もするけど、
バーディを守ろうとする気持ちは一貫している。
学校と街と、戦争の前の時間
回想では、学校や街角、屋上などが舞台になる。
二人はそこで将来の話をしたり、
どうでもいいことで笑ったりしている。
でもその日常は、
戦争が近づくにつれて静かに形を変えていく。
戦争がすべてをねじ曲げる
二人は入隊し、現実の戦争を経験する。
アルは身体に傷を負い、
バーディは心の方が限界を迎える。
空に憧れていた少年が、
地上の暴力に耐えきれなくなった結果が、
病院での沈黙につながっている。
ある行動が結末を動かす
アルは、バーディを元に戻そうと必死になる。
無茶な方法も使いながら、
彼の殻を壊そうとする。
その行動がきっかけで、
バーディはある選択を見せる。
それは回復とも、逃避とも取れる終わり方。
この映画のポイントは「逃げ方」
空を飛びたいという願いは、
自由への憧れにも、現実からの逃避にも見える。
どちらなのかは、はっきり決められないまま進む。
友情だけが、かろうじて二人をつないでいる。
たぶんこんな映画
青春映画だけど、爽快さは控えめ。
夢と現実の間で、
どこに身を置けば生きやすいのかを探している感じ。
観終わったあと、
「自分はどこまで地面に立ってるんだろう」と
少し考えさせられるタイプの映画かもしれない。

コメント