PIG/ピッグ

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PIG/ピッグ [DVD]
ニコラス・ケイジが愛するブタを奪還する、慟哭のリベンジスリラー! ■アカデミー賞®俳優、ニコラス・ケイジ主演最新作! 主演、ニコラス・ケイジ自身が後世に残したい3本の映画のひとつとして本作を挙げ、注目されている。また、2022年7月に新宿シネマカリテにて開催された「カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション®...



PIG/ピッグ
(Pig)

作品データ
2021年|アメリカ合衆国|ドラマ
監督:マイケル・サルノスキ
出演:ニコラス・ケイジ、アレックス・ウルフ、アダム・アーキン ほか

静かに暮らしてた男が大切な相棒を探しに行く話

森の奥でひっそり生活していた男が、ある出来事をきっかけに外の世界へ戻る。目的はシンプルで、失った相棒を取り戻すこと。それだけなのに、進む先で思ってもみなかった過去と向き合うことになる。

森から街へ、豚を探すだけの旅

主人公は森でトリュフ採りをして暮らしている。唯一の相棒である豚が何者かに連れ去られてしまい、彼は街へ出る決断をする。昔の知り合いの息子と行動を共にしながら、手がかりを追っていくうちに、彼がかつてどんな世界にいたのかが少しずつ見えてくる。

無口で頑固な男と落ち着かない若者

主人公は感情をあまり表に出さず、必要なことしか話さないタイプ。一方で同行する若者は現実的で、状況を打開しようとあれこれ動く。二人の温度差がはっきりしていて、会話が噛み合わない場面も多いけど、そのズレがそのまま関係性を表している感じがある。

舞台は森とポートランドの裏側

物語は自然の中の静かな森と、レストラン業界の裏側が広がる街を行き来する。表向きは洗練されている場所なのに、裏では独特なルールや力関係が動いている。華やかさより、静かで冷たい空気がずっと漂っている。

暴力より言葉で揺さぶる展開

豚を探す過程で、地下の格闘場や業界の有力者と関わることになるけど、主人公は力で解決しようとしない。過去を知っているからこそ出てくる言葉や態度が、相手の心を揺さぶっていく。派手な衝突より、沈黙の時間が印象に残る。

探していたものの形が変わる

物語が進むにつれて、豚を取り戻すという目的が少しずつ別の意味を帯びてくる。失ったもの、戻らない時間、取り戻せない関係。最後に辿り着く場所は、最初に想像していたゴールとは違っていて、静かだけど重たい余韻を残す。

失うことと向き合う映画

この話の中心にあるのは復讐でも成功でもなく、喪失そのもの。何かを失ったあと、人はどう生きるのか、どう受け止めるのか、という部分が淡々と描かれている。説明は少なくて、行間で感じ取る場面が多い。

たぶん、静かに心に残り続ける映画

盛り上がる展開を期待すると肩透かしかもしれないけど、観終わってからじわじわ効いてくる。台詞や表情があとから思い出されて、気づいたら考えてしまっているタイプ。派手さはないけど、長く残る感触がある一本。

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