※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。

プリズナーズ・オブ・ゴーストランド
(Prisoners of the Ghostland)
作品データ
2021年|アメリカ合衆国|スリラー/アクション
監督:園子温
出演:ニコラス・ケイジ、ソフィア・ブテラ、ビル・モーズリイ、ニック・カサヴェテス ほか
爆弾スーツを着せられた男が地獄みたいな街へ行く話
罪を背負った男が、戻れないかもしれない場所へ送り込まれる。制限時間と厳しいルール付きで、目的はただ一つ。生きて帰れるかどうかは、ほぼ運次第みたいな始まり方。
囚人と引き換えに無理難題を背負わされる
銀行強盗として捕まっていた主人公は、ある人物の失踪を理由に取引を持ちかけられる。条件は、体に仕込まれた爆弾スーツを着て“ゴーストランド”へ向かい、時間内に連れ戻すこと。守れなければ即アウト、という分かりやすくて重たい状況から物語が動き出す。
反抗的な男と縛られた人々
主人公は短気で衝動的なタイプ。命令されるのが嫌いなのに、命を握られているから従うしかない。一方で、助けに行く相手はゴーストランドに縛られて生きていて、外の世界とも簡単には噛み合わない。それぞれが別の檻に入っている感じが強い。
西部劇と廃墟が混ざった異様な世界
舞台になるゴーストランドは、砂漠、西部劇風の街並み、日本的なモチーフが混ざった不思議な場所。どこか現実っぽいのに、ずっと夢の中みたいな感覚が続く。時間の流れも曖昧で、何が普通なのか分からなくなってくる。
理不尽なルールと暴力が次々に襲う
街には独自の掟があって、それに逆らうとすぐ制裁が飛んでくる。戦いは派手で、状況説明より勢いが優先される。主人公も何度も限界を迎えそうになりながら、進むしかない方向に押し出されていく。
約束と代償の行き着く先
制限時間が迫る中で、助けること、逃げること、従うことの意味が少しずつ変わっていく。誰のために動いているのか、何を失って何を得たのか、その答えはスッキリ整理されないまま、物語は一つの終点に辿り着く。
混沌そのものを楽しむタイプの作品
ジャンル分けが難しくて、真面目に筋を追うと振り落とされやすい。映像、音、キャラのテンションが全部バラバラなのに、なぜか一気に押し切られる。意味より体感が前に出てくる感じ。
たぶん、訳が分からないまま突き進む映画
理解しようとするより、放り込まれた世界に身を任せる方がしっくりくる。理屈より感情と勢いで進んで、観終わったあとに「なんだったんだこれ」と振り返る余地が残る。強烈な映像体験だけが、しばらく頭に残る一本。

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