コンテンダー

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ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。




コンテンダー [Blu-ray]
【ストーリー】 2010年メキシコ湾原油流出事故を舞台に、市民の為に早期解決に努める政治家コリン・プライス(ニコラス・ケイジ)は次の選挙を視野に入れ活動していた。 その中で起きてしまった、セックス・スキャンダルでキャリアも妻も全てを失い、極限まで追い込まれていく。それでも、彼は再起をかけ上院議員選をめざし...



コンテンダー
(The Runner)

作品データ
2015年|アメリカ合衆国|政治サスペンス
監督:オースティン・スターク
出演:ニコラス・ケイジ、サラ・ポールソン、コニー・ニールセン ほか

正義を語る政治家が、自分の立場に足を取られる話

環境や市民のために声を上げてきた政治家が、ある出来事を境に一気に追い込まれていく。
正しいことを言っているはずなのに、状況が味方してくれない。
ニコラス・ケイジが、理想と現実の間で身動きが取れなくなっていく姿をずっと見せてくる。

原発事故をきっかけに、評価と疑念が同時に集まる流れ

物語は、海沿いで起きた原発事故への対応から動き出す。
主人公は事故対応に前向きな姿勢を見せ、被災者側に立つ政治家として注目を浴びる。
その一方で、過去の行動や人間関係が掘り返され、別の疑念も同時に広がっていく。
支持と批判が一気に集まり、立場はどんどん不安定になっていく。

理想を掲げ続けてきた現職政治家

ニコラス・ケイジの役は、環境問題に強い関心を持つ政治家。
口先だけではなく、本気で社会を変えたいと思っているタイプに見える。
ただ、政治の世界に長くいる分、過去に積み重ねてきたものも多い。
それが今になって、重りみたいに効いてくる。

家庭と仕事の間で揺れるパートナー

サラ・ポールソンが演じる妻は、夫の立場を理解しつつも、家庭を守ろうとする。
政治の表舞台に立つ人間の家族として、常に注目や不安と隣り合わせ。
支えたい気持ちと、距離を取りたい気持ちが混ざった状態で、関係も少しずつ歪んでいく。

過去の関係が、思わぬ形で浮かび上がる

主人公の周囲には、昔関わった女性や政治関係者が何人もいる。
その中の一人との関係が、事故後の混乱の中で再び注目される。
事実と憶測が入り混じって、本人の説明だけでは収拾がつかなくなる。
メディアと世論が、じわじわと追い詰めていく感じが続く。

正しさより、立場が先に評価されていく展開

事故対応の中身より、誰が言ったか、どの立場か、が重視され始める。
主人公の言葉も、次第に素直に受け取られなくなっていく。
味方だと思っていた人たちも、距離を置き始める。
政治の世界での孤独が、はっきり見えてくる。

最後は、勝ち負けじゃない選択に向かう

終盤では、主人公が何を守り、何を手放すのかが焦点になる。
選挙や評価といった分かりやすいゴールより、自分自身の在り方が問われる。
派手な逆転というより、静かな決断に近い形で物語は区切られる。
余韻が残る終わり方。

この映画のポイントは、政治と人間の距離感

大きなテーマを扱っているけど、描かれているのはかなり個人的な迷い。
理想を語ることと、現実に耐えることのズレがずっと続く。
政治サスペンスというより、人間ドラマ寄りの感触が強い。

たぶん、観終わったあとニュースの見方が少し変わる映画

誰かの発言や行動の裏に、どんな事情があるのか考えたくなる。
白黒つける話じゃなく、モヤっとした感覚が残るタイプ。
静かだけど、じわじわ効いてくる一本かも。

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