※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。
エルム街の悪夢
(A Nightmare on Elm Street)
作品データ
1984年|アメリカ|ホラー
監督:ウェス・クレイヴン
出演:ヘザー・ランゲンキャンプ、ロバート・イングランド、ジョン・サクソン ほか
眠ったら殺されるかもしれない話
夢の中で追いかけてくる殺人鬼から逃げないといけない、でも起きていれば助かるとも限らない、そんな状況に若者たちが放り込まれていく話。
ざっくり全体要約
郊外の住宅街エルム街で、同世代の若者たちが同じ悪夢を見るようになる。夢の中では、手に刃物のついた手袋をはめた男が現れ、逃げても逃げても追いかけてくる。その夢で傷を負うと、現実でも体に痕が残り、やがて命を落とす人も出てくる。主人公のナンシーは、この夢の正体と男の正体を探り、眠らずに立ち向かう方法を考えながら、悪夢そのものを現実に引きずり出そうとする。
悪夢を共有する若者たち
物語の中心になるのはナンシーとその友人たち。みんな普通の高校生で、特別な能力があるわけでもなく、最初はただ怖い夢を見ただけだと思っている。でも話をしていくうちに、同じ男、同じ場所、同じ追いかけ方を夢で見ていると気づいていく。夢での出来事が現実の体に影響していると分かったあたりから、冗談では済まなくなっていく感じ。
平凡な住宅街で始まる異変
舞台はどこにでもありそうな静かな住宅街。昼間は明るくて安全そうなのに、夜になると一気に雰囲気が変わる。自分の部屋、学校、バスタブの中、そういう日常の場所がそのまま悪夢につながっていく。逃げ場がないというより、逃げているつもりでも結局そこに戻される感じが続く。
夢の中で起きる現実の死
夢の中に出てくる男は、追い詰めるだけじゃなく、本気で殺しにくる。しかもその結果が現実に反映されてしまう。眠る=危険、起きている=安全、という単純な構図にならず、限界まで起きていれば集中力も判断力も落ちていく。誰かが先に倒れていくたびに、恐怖が現実の重さとして積み上がっていく。
眠らずに戦おうとする主人公
ナンシーは、ただ逃げるだけでは終わらせない選択をする。夢の中で何が起きているのか、なぜ自分たちが狙われているのかを探り、親世代が隠してきた過去にも行き着く。最終的には、夢の世界に入り込み、悪夢の存在を現実側に引きずり出そうとする。その行動がうまくいったようにも見えるし、完全に終わったとも言い切れない余韻が残る。
この映画のポイントなに?
一番のポイントは、「夢」という逃げられない場所を舞台にしているところ。寝なければいいと言われても、人はいつか必ず眠ってしまう。その当たり前の生理現象が恐怖に直結しているのが、この映画の強さっぽい。殺人鬼のビジュアルや、夢ならではの不自然な空間の使い方も印象に残りやすい。
たぶんこんな映画
ホラーだけど、ただ驚かせるよりも、じわじわ追い詰められる感覚が続くタイプ。観終わったあと、寝る前に少しだけ天井を見上げたくなるかもしれないし、夢って安全な場所だったっけ、と考えたくなる感じ。現実と夢の境目があいまいになっていく、その感覚を楽しむ映画っぽい。

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