※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。
ターザン:REBORN
(The Legend of Tarzan)
作品データ
2016年|アメリカ|アクション・アドベンチャー
監督:デヴィッド・イェーツ
出演:アレクサンダー・スカルスガルド、サミュエル・L・ジャクソン、マーゴット・ロビー、クリストフ・ヴァルツ ほか
森を離れた男が、再びジャングルに呼び戻される話
かつてジャングルで育ち「ターザン」と呼ばれていた男ジョン・クレイトンは、今ではイギリスで貴族として暮らしている。文明社会に順応し、妻ジェーンと静かな生活を送っていたが、ある出来事をきっかけにアフリカへ戻ることになる。その旅の裏には、資源と権力を狙う思惑が絡んでいて、ジョンは再び自然と人間の間に立たされる。過去の自分と現在の自分、その両方を抱えたまま、物語はジャングルへと進んでいく。
ターザン、紳士と野生のあいだ
ジョンは礼儀正しく落ち着いた紳士として描かれる一方、身体の動きや感覚には森で育った名残が強く残っている。状況が変わると、言葉より先に体が反応する場面も多い。本人は穏やかに生きようとしているが、環境がそれを許さない感じが続く。ターザンという呼び名が、本人にとって重たい記憶として残っている様子も見えてくる。
舞台は再び、アフリカの大自然
物語の中心は、広大なジャングルとその周辺地域。文明の象徴だったロンドンから一転して、緑と動物に囲まれた世界へ戻る流れになる。自然は美しくもあり、同時に厳しさも隠していない。人間の都合で引かれた境界線が、ほとんど意味を持たない場所として描かれていく。
企みと対立が表に出てくる
アフリカ行きの裏には、植民地支配や資源を巡る計画が絡んでいる。クリストフ・ヴァルツ演じる人物は、理知的で丁寧な態度の奥に、冷たい目的意識を隠している存在。ターザンは知らないうちに、その計画の中心へ引き込まれていく。サミュエル・L・ジャクソンの役どころは、別の視点から状況をかき回す存在として関わってくる。
ジェーンの存在が物語を動かす
ジェーンは守られるだけの存在としては描かれず、自分の意思で行動し続ける。ターザンとの関係も対等に近く、彼の過去と現在をつなぐ役割を担っている。彼女がいることで、ターザンの選択はより人間的な方向へ傾いていく。
それぞれが選ぶ立ち位置
物語が進むにつれて、登場人物たちは「どこに立つのか」を選ばされる。自然の側か、文明の側か、あるいはその間か。ターザン自身も、名前や肩書きより、自分がどう生きたいのかを考える時間が増えていく。
この映画のポイントっぽいところ
アクションと自然描写が多めで、視覚的な迫力が前に出てくる。ターザンの物語を、原点回帰というより「その後」として描いている点が特徴的。善悪が単純に分かれず、立場や目的の違いが絡み合っていく流れになっている。
たぶんこんな映画
王道の冒険要素を楽しみつつ、主人公の内面にも目が向く一本。ジャングルを駆ける爽快感と、人間社会の重さが交互にやってくる。観終わったあと、ターザンという名前の意味を少し考えたくなるタイプっぽい。

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