※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。
タイトル
ハードエイト
(Hard Eight)
作品データ
1996年|アメリカ合衆国|サスペンス
監督:ポール・トーマス・アンダーソン
出演:フィリップ・ベイカー・ホール、ジョン・C・ライリー、グウィネス・パルトロー、サミュエル・L・ジャクソン ほか
老ギャンブラーが拾った男の人生が、静かに転がり始める話
ラスベガスのダイナーで行き場を失っていた男ジョンが、謎めいた老人シドニーに救われるところから始まる。
2年の時間を経て、プロのギャンブラーになったジョンとシドニーは再会し、恋人や友人も交えて行動を共にするようになるが、そこにシドニーの過去を知る男が現れる。
穏やかなやり取りの裏で、過去と現在がじわっと絡み合っていく、そんな流れの映画。
物語の主要人物
・シドニー・ブラウン(フィリップ・ベイカー・ホール)
カジノに詳しい老人。ジョンに手を差し伸べた人物
・ジョン・フィネガン(ジョン・C・ライリー)
ラスベガスで行き倒れていた男。後にプロのギャンブラーになる
・クレメンタイン(グウィネス・パルトロー)
ジョンの恋人のウェイトレス
・ジミー(サミュエル・L・ジャクソン)
ジョンの友人。シドニーの過去を知っている人物
ラスベガスのダイナー、偶然の出会いがすべての始まり
ジョンはラスベガスのカジノで全てを失い、ダイナーの外で座り込んでいた。
そこに現れたのがシドニーという老人。
シドニーはコーヒーを奢りながら、ジョンに話しかけ、さりげなく助け舟を出す。
この何気ない出会いが、ジョンの人生を大きく変えるきっかけになる。
2年後、リノで再会する4人の関係
2年が経ち、ジョンはギャンブルの世界で生きていける腕を身につけていた。
場所はネバダ州リノ。
ここでジョンとシドニーは再会し、ジョンは恋人のクレメンタイン、友人のジミーをシドニーに紹介する。
一見すると落ち着いた大人の関係に見えるが、ジミーがシドニーの過去の秘密を握っていることが明らかになり、空気が少しずつ変わっていく。
静かな駆け引きの中で浮かび上がる過去
シドニーの過去を知るジミーの存在によって、これまで語られなかった出来事が影を落とす。
派手な事件が連続するわけではないが、会話や立ち振る舞いの端々から、登場人物それぞれの立場と事情が見えてくる。
ギャンブルのテクニックだけでなく、人との距離感や選択が、物語の行方に関わっていく。
この映画のポイント
・ポール・トーマス・アンダーソン監督のデビュー作
・ギャンブル映画でありながら、派手さより人物関係に重きを置いた構成
・会話と間で進んでいく独特のテンポ
・タイトルにもなっているクラップスの「ハードエイト」が象徴的に使われている
たぶんこんな映画
全体的に静かで落ち着いた雰囲気が続く。
大きな音や過剰な演出より、カジノの空気や登場人物同士の微妙な距離感が印象に残るタイプ。
夜にコーヒー飲みながら観ると、じわっと染みてくる、そんな感触の一本。

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