※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。
フレッシュ・アンド・ボーン 〜渇いた愛のゆくえ〜
(Fresh and Bone)
作品データ
1993年|アメリカ|ドラマ
監督:スティーヴ・クローヴス
出演:デニス・クエイド、メグ・ライアン、ジェームズ・カーン ほか
逃げ続けてきた男が、愛と過去の両方に引き戻される話
幼い頃に父の犯罪を目撃し、その影から逃げるように生きてきたアーリス。変わらない日常を送る彼の前に、同じく行き場のない女ケイが現れる。二人は未来を夢見るが、忘れたはずの父と過去が再び姿を現し、アーリスは決定的な選択を迫られる。
物語の主要人物
・アーリス・スウィーニー(デニス・クエイド)
過去を背負いながら平凡な日々を送る男。
・ケイ・デイヴィス(メグ・ライアン)
破綻した結婚から逃げ、さすらう女。
・ロイ・スウィーニー(ジェームズ・カーン)
アーリスの父。強烈な過去を引きずる存在。
・ジニー(グウィネス・パルトロー)
アーリスの周囲にいる人物の一人。
・エリオット(スコット・ウィルソン)
物語の背景に関わる人物。
盗みと殺しで始まる、消えない原体験
物語はアーリスの幼少期から始まる。孤児を装って家に入り込み、夜中に盗みを働く少年アーリス。迎えに来た父ロイの存在に気づいた家の主人が襲いかかり、事態は一気に破滅へ向かう。ロイは身元を隠すため、その家の人間を皆殺しにする。その光景は、アーリスの中に消えない影を残す。
何も起こらない日々と、突然の出会い
時は流れ、大人になったアーリスは、ウエストテキサスの平原のように単調な日常を送っている。そこに現れたのがケイ。壊れた結婚生活から逃げ出し、あてもなくさまよってきた彼女と、二人は自然と惹かれ合っていく。初めて、未来を想像できる時間が訪れる。
過去が追いついてくる瞬間
穏やかな時間は長く続かない。姿を消していた父ロイが現れ、アーリスの過去を強引に引き戻す。さらに、ケイがかつてロイの起こした一家殺害事件の生き残りだったことが明らかになる。二人の関係は、偶然では済まされない因縁に変わっていく。
選ばなければ終わらない関係
ロイは過去を完全に消すため、ケイを殺そうと迫る。逃げ続けてきたアーリスは、ここで初めて立ち止まり、自分の人生に決着をつける選択をする。父を殺すという決断は、愛のためであり、過去を断ち切るための行為でもあった。
この映画のポイント
・過去と現在が強く結びついた構成
・ロードムービー的な空気感
・恋愛が救いと重荷の両方になる展開
・静かな日常に差し込む暴力の影
たぶんこんな映画
派手な事件が続くわけじゃなく、ずっと乾いた空気が流れている。愛は確かにあるけど、それだけじゃどうにもならない感じが残る。観終わると、逃げ続ける人生と、向き合う人生の差について、じんわり考えさせられる一本。

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