シッピング・ニュース

※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。




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シッピング・ニュース
(The Shipping News)

作品データ
2001年|アメリカ|ドラマ
監督:ラッセ・ハルストレム
出演:ケビン・スペイシー、ジュリアン・ムーア、ジュディ・デンチ、ケイト・ブランシェット ほか

人生に流され続けた男が港町で少しずつ息を取り戻す話

子どもの頃から傷を抱え、何も起こさないように生きてきた男が、家族を失い、祖先の地へ移り住む。そこで書くこと、海と向き合うこと、人と関わることを通して、ようやく自分の人生を引き受け始めるまでの話。

物語の主要人物

・クオイル(ケビン・スペイシー)
 新聞社で働く男性。幼少期の体験が心の傷になっている。

・アグニス(ジュディ・デンチ)
 クオイルの父の異父妹。彼を祖先の地へ導く。

・ウェイヴィ(ジュリアン・ムーア)
 託児所の園長。過去に大きな喪失を経験している。

・タート(スコット・グレン)
 地元紙の古株スタッフ。風変わりだが頼れる存在。

何も選ばずに生きてきた男の崩壊から始まる

クオイルは少年時代、父親から水に放り込まれる体験をし、それ以来、自分には欠陥があると思い込んで生きてきた。
ニューヨークで新聞社のインク係として働く彼は、惰性のような日々を送っていたが、両親の自殺、さらに妻ペタルの突然の事故死という出来事が一気に押し寄せる。娘を守るためにすべてを失い、人生は完全に行き詰まってしまう。

祖先の地ニューファンドランドでの不器用な再出発

アグニスに導かれ、クオイルは娘とともにニューファンドランド島へ移住する。厳しい自然と閉ざされたコミュニティの中で、彼は地元紙に就職するが、任された仕事は港湾情報を扱う「シッピング・ニュース」だった。
事故や死を強調する記事を書くよう教えられるが、妻の死がトラウマとなり思うようにいかない。そんな中、少しズレた記事が思わぬ評判を呼び、船の記事を任されるようになる。

海と過去に向き合いながら変わっていく日々

クオイルは海で死体を見つけ、自身も溺れかけるなど、何度も過去の恐怖に引き戻される。アグニスが抱えてきた暗い歴史、町の人々それぞれの傷も少しずつ明らかになる。
ウェイヴィとの交流や、娘との衝突と和解を経て、クオイルは初めて自分の感情を言葉にするようになる。嵐で家を失いながらも、彼の中には以前とは違う感覚が芽生えていた。

この映画のポイント

派手な事件よりも、感情の揺れを丁寧に追っていく構成。
海と天候が登場人物の心情と強く結びついている。
新聞記事の見出しが、クオイルの内面の変化を象徴する。
原作はシッピング・ニュースで、物語の重みがそのまま映像に落とし込まれている。

たぶんこんな映画

静かで、すぐに盛り上がる感じではないけど、じわじわ染みてくる。
出来事そのものより、そこからどう立ち上がるかを見ている時間が長い。
見終わったあと、景色と一緒に登場人物の表情が残るタイプの一本。

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