アメリカン・ギャングスター

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アメリカン・ギャングスター
(American Gangster)

作品データ
2007年|アメリカ|犯罪・ドラマ
監督:リドリー・スコット
出演:デンゼル・ワシントン, ラッセル・クロウ, キウェテル・イジョフォー, キューバ・グッディング・ジュニア, ジョシュ・ブローリン ほか

ルールを守る男と、ルールを作り替えた男が、同じ街ですれ違う話

ハーレムで静かに勢力を伸ばす麻薬王フランクと、警察の腐敗に嫌気がさしながらも正直さを手放さない刑事リッチー。ふたりは真逆の立場にいながら、同じ「筋」を信じて生きている。片方は裏社会で帝国を築き、もう片方は法の側からそれを崩しにいく。その並走が、やがて正面衝突する。

物語の主要人物

・フランク・ルーカス(デンゼル・ワシントン)
 ハーレムで台頭する麻薬密売人。家族を重視し、独自の流通ルートを築く。

・リッチー・ロバーツ(ラッセル・クロウ)
 汚職に染まらない警察官。正直さゆえに孤立するが、捜査の中心人物になる。

・ヒューイ・ルーカス(キウェテル・イジョフォー)
 フランクの弟。家族経営の一員としてビジネスを支える。

・トルーポ(ジョシュ・ブローリン)
 汚職警官。麻薬組織と結びつき、裏で金を吸い上げる。

ハーレムの運転手から、街を支配する側へ

1968年、フランクはハーレムの顔役バンピーの運転手として裏社会を見ていた。バンピーの死をきっかけに、フランクは家族を頼りに独立。
従軍中の親類を使い、戦地から直接ヘロインを仕入れるルートを作り、質が高くて安い「ブルーマジック」を売り出す。派手に振る舞わず、静かに、確実に勢力を広げていくやり方で、いつの間にか街の流れを握る存在になる。

正直すぎる警官が、組織から浮き上がる

一方のリッチーは、押収した100万ドルを一切抜かずに署へ届ける警官。普通なら褒められそうな行動が、汚職まみれの警察組織では逆に浮いてしまう。
それでもその正直さが評価され、特別麻薬取締のチームを任される。リッチーは仲間を選び、ハーレムに流れ込むブルーマジックの元締めを追い始める。

帝国が大きくなるほど、敵も増える

フランクは買収と沈黙で身を守り、証拠を残さない。だが成功すればするほど、妬みと裏切りも増えていく。
さらにベトナム戦争の終結で密輸ルートが断たれ、状況は一気に不安定になる。これまで守ってくれていた汚職警官たちも、潮目が変わると平気で手を引き、フランクから金を奪っていく。

最後に残るのは、どっちの「筋」か

リッチーの粘り強い捜査で、ついに製造拠点が突き止められ、フランクは逮捕される。
取引の場で突きつけられるのは、汚職警官を密告すれば道が開けるという選択。フランクは恨みと現実を天秤にかけ、決断する。その結果、裏と表の両方で大きな掃除が始まる。

この映画のポイント

・麻薬王と刑事、二人とも「自分なりの正義」で動いている構図
・派手さより、静かな積み重ねでのし上がる描写
・警察側の腐敗が、物語の重さを底上げしている
・家族を軸にしたフランクの行動原理
・勝者が誰かより、何が残ったかを見せる終わり方

たぶんこんな映画

ドンパチよりも、目線と沈黙が怖い。成功してる時間ほど、じわじわ不安が増えていく感じがある。
悪役と善玉で割り切れなくて、「どっちの生き方がマシだったんだろうな」と考えさせられる余韻が残るタイプの映画。

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