※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。
フェア・ゲーム
(Fair Game)
作品データ
2010年|アメリカ合衆国|伝記・政治ドラマ
監督:ダグ・リーマン
出演:ナオミ・ワッツ, ショーン・ペン, ノア・エメリッヒ, タイ・バーレル, サム・シェパード ほか
真実を語った結果、国家に人生を壊されていく夫婦の話
CIAの極秘任務に就いていた妻と、事実を公にした外交官の夫。国家の嘘を指摘したことで、夫婦の生活も仕事も一気に崩れていく。銃も爆発もないけれど、相手はホワイトハウスという、いちばん巨大で逃げ場のない敵だった。
ざっくり時系列
CIA諜報員として働くヴァレリーが登場
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夫ウィルソンがイラクの核疑惑調査を依頼される
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調査の結果、核開発の証拠はないと判断
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大統領演説で核の存在が示唆される
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ウィルソンが新聞に反論記事を書く
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妻ヴァレリーがCIA工作員だと暴露される
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ヴァレリーは職を失い、夫婦関係も悪化
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それでも二人は真実を語る道を選ぶ
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議会証言と裁判が行われる
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完全な勝利ではないが、声は残る
物語の主要人物
・ヴァレリー・プレイム(ナオミ・ワッツ)
正体を隠して活動していたCIA諜報員
・ジョセフ・C・ウィルソン(ショーン・ペン)
外交官。政府の主張に異議を唱える
・ジェームズ・パヴィット(ブルース・マッギル)
CIA幹部。組織側の立場にいる人物
・スクーター・リビー(デヴィッド・アンドリュース)
ホワイトハウス関係者。情報漏洩に関与する
秘密の仕事と、普通の家庭生活
物語は、ヴァレリーがCIAの諜報員として働く日常から始まる。彼女の仕事は極秘で、夫と両親以外は誰も知らない。表向きは穏やかな家庭だが、裏では国家レベルの危険な任務が動いている。
真実を語った夫と、報復としての暴露
イラクの核兵器疑惑について調査したウィルソンは、「そんな事実はない」と確信する。しかし政府はその情報を無視し、戦争を正当化する発言を続ける。ウィルソンが新聞で反論すると、その直後、妻ヴァレリーがCIA工作員だったことが報道される。これは偶然ではなく、明確な報復だった。
失われる仕事と信頼、それでも黙らない選択
正体が暴かれたことで、ヴァレリーはCIAでのキャリアを失い、関係者の安全も脅かされる。夫婦の間には亀裂が入り、一時は別れるほど追い詰められる。それでも二人は、沈黙するより声を上げる道を選ぶ。議会で証言し、巨大な権力に対して個人として立ち向かう。
この映画のポイント
・実話を基にした静かな緊張感
・アクションではなく言葉と圧力の戦い
・国家と個人の力関係の描写
・夫婦の信頼が壊れ、再構築される過程
たぶんこんな映画
派手さはないけど、ずっと息が詰まる感じ。銃声の代わりに会見とリークが飛び交って、少しずつ生活が削られていく。観終わると、正義って何なんだろうって考えさせられるし、声を上げることの重さも伝わってくる一本。

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