スターリンの葬送狂騒曲

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ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。




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スターリンの葬送狂騒曲

(原題:The Death of Stalin)

作品データ
2017年|イギリス/フランス|政治風刺/ブラックコメディ
監督:アーマンド・イアヌッチ
出演:スティーヴ・ブシェミ、サイモン・ラッセル・ビール、ジェイソン・アイザックス、マイケル・ペイリン ほか


最高権力者が倒れた瞬間、全員が保身に走る

歴史的な大事件のはずなのに、
画面に広がるのは恐怖と小競り合いと早口の言い訳合戦。
笑えるくらい必死で、
笑っていいのか迷う空気がずっと続く入口。

ゆるっと要約

ソ連の最高指導者スターリンが突然倒れ、やがて死亡する。
その瞬間から、側近たちは後継争いに突入。
誰が主導権を握るのか、
誰と組めば生き残れるのかを探り合い、
表では哀悼、裏では策略が飛び交う。
理屈や理想より、
その場で有利かどうかが判断基準になり、
権力の椅子を巡る争いは、次第にエスカレートしていく。

権力中枢の空気

会議室、廊下、私室。
どこにいても安心できる場所はなくて、
発言一つ、表情一つで立場が変わる。
全員が全員を信用していなくて、
でも協力しないと即座に不利になる。

静かな部屋なのに、
会話の圧が異様に強い。

登場人物たちの必死さ

理論派、実務派、軍の人、
それぞれが自分の正当性を主張する。
でも、その主張は状況次第で簡単に裏返る。

昨日まで敵だった相手と、
今日は肩を組み、
数分後にはまた疑い合う。
その切り替えの速さが、
この世界の生存ルールみたいに描かれる。

笑いと恐怖の近さ

この映画は、
テンポのいいセリフ回しと過激な言葉で笑わせてくる。
でも、笑った直後に、
誰かが本気で怯えている表情が差し込まれる。

冗談の延長で、
人生が決まってしまう感じがあって、
軽さと重さがずっと同居している。

葬儀という舞台

スターリンの葬儀は、
哀悼の場でありながら、
最大の政治イベントでもある。
誰が前に立つか、
誰が近くに座るか。

形式は整っているのに、
中身は完全に駆け引き。
国全体の出来事なのに、
やっていることはとても個人的。

終盤にかけての転換

争いは、
言葉だけでは済まなくなり、
力のバランスが一気に動く。
勝ったように見える人も、
それで安泰という空気はない。

椅子に座れた瞬間から、
次の不安が始まる感じが残る。

たぶんこんな映画

歴史の話だけど、
人間の話がずっと中心。
偉そうな肩書きがあっても、
やっていることは案外みみっちい。
笑って観ていたはずなのに、
「権力ってこういうものかも」と
後からじわっと残る映画。

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