※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。

ダーティー・コップ
(The Trust)
作品データ
2016年|アメリカ合衆国|クライム
監督:アレックス・ブリューワー、ベン・ブリューワー
出演:ニコラス・ケイジ、イライジャ・ウッド、スカイ・フェレイラ ほか
暇を持て余した警官2人が、やっちゃいけない好奇心を動かす話
警察という立場にいながら、妙にゆるくて危うい2人組が主人公。
事件というより、退屈とノリで動き始めた結果、取り返しのつかない方向に転がっていく。
ニコラス・ケイジとイライジャ・ウッドの温度差が、そのまま不穏さになっていく感じ。
偶然見つけた金庫から、人生がズレていく
物語は、ラスベガス警察で証拠品管理を担当する2人が、日常業務をこなしているところから始まる。
派手な事件とは無縁で、毎日同じことの繰り返し。
そんな中、押収品の中に「明らかに普通じゃない金庫」があることに気づく。
中身が気になって仕方なくなった2人は、誰にも言わずに調べ始めてしまう。
この軽い一歩が、全部をズラし始める。
直感で動くベテラン警官
ニコラス・ケイジが演じるのは、どこか壊れかけのベテラン警官。
規則より気分、計画より思いつきで動くタイプ。
倫理観も仕事観もズレているけど、自分ではそれを自覚していない。
相棒を引っ張っているつもりで、実は一番危ない方向に導いている感じがある。
気弱だけど流されやすい相棒
イライジャ・ウッドの役は、真面目寄りだけど決断力に欠ける警官。
最初はブレーキ役に見えるけど、結局は相棒のノリに巻き込まれていく。
良くないと分かっていながら、止めきれない弱さがずっと見える。
2人の関係性が、そのまま物語の緊張感になっている。
金庫の中身を巡って、空気が変わっていく
調べを進めるにつれて、金庫の背景が少しずつ見えてくる。
普通の裏金とかじゃ済まなそうな雰囲気が漂い始める。
それでも2人は引き返さず、むしろ深入りしていく。
このあたりから、軽い犯罪ノリが、じわっと危険な匂いに変わる。
警察なのに、追われる側になっていく展開
金庫に関わったことで、2人は別の勢力から目をつけられる。
立場は警官のはずなのに、状況的には完全にアウトロー寄り。
誰が敵で、誰が味方なのかも分からなくなっていく。
自分たちで選んだ行動なのに、制御できなくなっていく感じが続く。
最後は、選択のツケがまとめて返ってくる
終盤では、ここまでの軽率な行動が一気に形になる。
逃げるのか、認めるのか、さらに踏み込むのか。
どの選択にも痛みがついてくる状態で、決断を迫られる。
スッキリ解決というより、後味の悪さを残したまま一区切りがつく。
この映画のポイントは、ズレた2人の空気感
大事件より、2人の会話や判断のズレが印象に残る。
犯罪映画だけど、妙に間の抜けた空気が流れ続ける。
その軽さがあるからこそ、後半の不穏さが際立つ。
たぶん、観終わったあと変な沈黙が残る映画
派手に盛り上がるというより、「あー、やっちゃったな…」って感覚が残る。
警官ものなのに、安心感はほとんどない。
ゆるさと危なさが混ざった、ちょっと変わった犯罪映画かも。

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