ラスト・リベンジ

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ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。




ラスト・リベンジ [Blu-ray]
(1)パッケージキング、ニコラス・ケイジが「引退を賭けた」劇場最新アクション! (2)監督は『タクシー・ドライバー』他、映画史に残る傑作の鬼才・ポール・シュレーダー! (3)一流スタッフ&キャスト! 【ストーリー】 レイク(ニコラス・ケイジ)は輝かしい経歴を持つベテランCIA捜査官...



ラスト・リベンジ
(Dying of the Light)

作品データ
2014年|アメリカ合衆国|スリラー
監督:ポール・シュレイダー
出演:ニコラス・ケイジ、アントン・イェルチン、アレクサンダー・カリム ほか

記憶が抜け落ちていく中で、最後の仕事にしがみつく男の話

主人公は長年現場を渡り歩いてきたベテラン諜報員。
体も頭も、少しずつ思うように動かなくなってきているのに、本人だけはまだ終わる気がない。
「今しかない」という焦りと、「まだやれる」という意地が、ずっとせめぎ合っている感じの話。

引退目前なのに、どうしても放っておけない案件が動き出す流れ

物語は、主人公が引退を示唆されるところから始まる。
年齢や健康状態の問題で、周囲はもう前線から外そうとしている。
でも、かつて自分が追っていた因縁の人物が生きているかもしれない、という情報が入ってくる。
証拠は曖昧、記憶も曖昧。
それでも主人公は、その可能性だけを頼りに動き出してしまう。

頭の中が信用できなくなってきている諜報員

ニコラス・ケイジが演じる主人公は、経験と勘で生きてきたタイプ。
ただ、最近は記憶が飛んだり、現実と妄想の境目が怪しくなったりする。
自分でも「おかしいかも」と分かっているけど、仕事だけは手放したくない。
衰えを認めた瞬間に、全部が終わってしまいそうな怖さを抱えている感じ。

相棒ポジションで付き添う若い部下

アントン・イェルチン演じる若い諜報員は、主人公の部下であり、半分介護役みたいな存在。
上司を尊敬しているし、心配もしている。
無茶だと分かりつつも、一人で行かせるわけにはいかず、行動を共にする。
二人の温度差が、場面ごとにじわじわ出てくる。

世界を移動しながら、過去の影を追いかける展開

話は複数の国や場所をまたいで進んでいく。
主人公の記憶に残っている断片を頼りに、点と点を繋いでいく感じ。
ただ、その記憶自体が信用できないから、進めば進むほど不安が増していく。
追っている相手が本当に存在するのかどうかも、だんだん曖昧になっていく。

追跡と同時に、自分自身も崩れていく流れ

捜索が進むにつれて、主人公の症状ははっきりしてくる。
集中力が切れ、判断が遅れ、現場でのミスも増えていく。
それでも止まらないのは、復讐心というより「未完のまま終われない」という感覚に近い。
若い部下は現実を見ようとするけど、主人公は過去に引きずられていく。

最後に向き合うのは、敵か、それとも自分自身か

終盤では、追ってきた人物との関係が一応の形を見せる。
同時に、主人公が恐れていた「自分の限界」も、はっきり突きつけられる。
勝ち負けというより、何を残して、何を諦めるのか、という選択の場面。
派手な決着というより、静かに重さが残る終わり方になっている。

この映画のポイントは、衰えていく自覚と執着のせめぎ合い

アクションやスパイ要素はあるけど、中心にあるのは老いと記憶の話。
まだ現役でいたい気持ちと、もう無理かもしれない現実がぶつかり続ける。
主人公の不安定さが、そのまま映画全体の空気になっている感じ。

たぶん、観終わったあと少し切なくなる映画

スリラーとして緊張感はあるけど、後味はどちらかというと静か。
「仕事」と「人生」が重なってしまった人の、最後の足掻きみたいな印象が残る。
派手さより、じわっとした感情を引きずるタイプの一本かも。

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