※この記事には、作品の内容に触れる表現や
ネタバレを含む場合があります。 未視聴の方はご注意ください。
イントゥ・ザ・ウッズ
(Into The Woods)
作品データ
2014年|アメリカ合衆国|ミュージカル・ファンタジー
監督:ロブ・マーシャル
出演:メリル・ストリープ、エミリー・ブラント、ジェームズ・コーデン、アナ・ケンドリック ほか
おとぎ話の登場人物たちが、森で人生のツケを回収される話
この作品、ざっくり言うと「ハッピーエンドのその先まで描いてしまう」流れ。赤ずきんやシンデレラみたいな見慣れた顔ぶれが、同じ森に集められて、それぞれの願いと問題を持ち寄る。願いが叶うまでは割と王道なのに、その後が思ったより落ち着かない方向へ進んでいく。
全体をまとめるとこういう流れ
子どもが欲しいパン屋の夫婦は、魔女の呪いを解くために森へ入る。一方で、別のおとぎ話の主人公たちも、それぞれの願いを胸に同じ森をさまよう。最初は願いが次々に叶っていき、一段落したように見える。でも、その選択の結果が少しずつ現実として跳ね返り、物語は後半で一気に雰囲気を変えていく。
願いは素直だけど、後処理が雑な人たち
登場人物たちは、みんな願い自体はわかりやすい。幸せになりたい、成功したい、愛されたい。ただ、そのために何を犠牲にするかまでは深く考えていない。叶った瞬間は満足そうなのに、時間が経つにつれて「こんなはずじゃなかった」感がじわじわ出てくる。
舞台はずっと森の中
物語の大半は森で進む。迷いやすくて、道が入り組んでいて、誰かとすぐすれ違う。森はただの背景というより、登場人物たちの選択を混ぜ合わせる装置みたいな役割をしている。出会いも別れも、だいたいここで起こる。
願いが叶ったあとに問題が増える
前半で一区切りついたはずの話が、後半でもう一度動き出す。失ったもの、傷ついた関係、思っていた幸せとの差が一気に表面化する。誰かの選択が別の誰かに影響していたことも分かってきて、責任の所在が曖昧なまま混乱が広がっていく。
物語は静かに収束していく
終盤では、大きな出来事を経て、生き残った人たちがそれぞれの立場を受け入れていく。完全に元通りになるわけでもなく、理想的な結末でもない。でも、今ある状況でどう生きるか、というところに落ち着いていく。
この映画のポイントっぽいところ
この作品、おとぎ話の「教訓」を一段深く掘っている感じがある。願いは叶うけど、責任は消えない、みたいな感覚がずっと流れている。ミュージカルとして華やかだけど、中身は意外と現実的な問いが多い。
たぶんこんな映画
前半は知っている物語を楽しむ感覚で進んで、後半になるにつれて空気が変わっていく。歌と物語がそのまま感情の揺れになっていて、観終わったあとに「幸せって何だっけ」と考えたくなる余白が残る。軽やかだけど、どこか引っかかりが残りやすい一本、そんな印象が出やすいかもしれない。

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